日焼けで水ぶくれが!どう対処したらいい?

夏休みに海やプールで日ごろのうさを全部忘れてサンオイルを塗って甲羅干し、なんてちょっとした贅沢ですね。

でも、日頃の疲れが出てあまりの気持ちよさに睡魔に襲われて知らない間に寝てしまい、気がついたら背中が真っ赤。

家に帰ってヒリヒリする背中の痛みを我慢して数日後、今度は水ぶくれができてかゆくてしかたない、という経験をした方も多いのではないかと思います。

日焼けをしてもたいていは赤くなったり皮がむけるくらいで済むんですが、ひどい日焼けで水ぶくれができてしまったらどう対処したらいいのでしょう?

今回はそんなところをご紹介します。

 

 

 

日焼けによる水ぶくれの対処方法

まずは皮膚科に行く

日焼けがやけど(熱傷)であることは皆さんご存知ですね。

やけどは損傷が及ぶ深さによって次のように4つの段階があります。

  • 1度熱傷
    皮膚の表面だけの軽度なやけどで、表皮がヒリヒリして赤くなります。
    普通の日焼けはこの段階で、ほとんどは自然治癒で治り、跡も残らず色素沈着も起きません。
  • 浅達性2度熱傷
    表皮基底層まで損傷が及んだやけどで強く痛み、腫れたり水ぶくれができます。
    ちゃんと治療しないと跡がのこることもあります。
  • 深達性2度熱傷
    真皮深くまで損傷が及んだやけどで、こちらも腫れたり水ぶくれができますが痛みはそれほどでもありません。
    やけどの跡が残りやすいのできちんとケアしないといけません。
  • 3度熱傷
    すべての皮膚の層が損傷を受けている状態です。
    神経も損傷しているのでその部位は痛みはありません。
    やけど跡がしっかり残り、皮膚が盛り上がったり機能障害も起きます。

やけどで水ぶくれができるのは、浅達性2度熱傷と深達性2度熱傷です。

水ぶくれの中にあるのは浸出液といい、体液、リンパ液、白血球の死骸などでやけどで損傷した部位を守っていて、2週間も経つとその下から新しい皮膚が生まれて水ぶくれは自然吸収されます。

でも、水ぶくれが破れると皮膚のバリアが壊れてばい菌が入り、そこが膿んでしまったり傷跡が残ってしまいます。

普段の生活で水ぶくれを破らないでおくのはかなり難しいので、水ぶくれができてしまったら傷跡が残らないように、破れていてもいなくても皮膚科のお医者さんにかかることが必要です。

 

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皮膚科に通えないときは

日焼けで水ぶくれができても、仕事があったりどうしても抜けられない用事があったりして皮膚科に通えないときもあります。

水ぶくれが破れていないのなら破れないように気をつけて冷やす程度で大丈夫ですが、破れてしまったなら跡が残らないようにケアしなくてはなりません。

そのためには2000年ころから普及し始めた湿潤療法という治療法が有効です。

それまでの治療法は化膿しないよう患部を消毒してガーゼを当てるというものでしたが、これだと消毒が皮膚の自己治癒力を弱めてしまう上に、治るときに患部とガーゼがくっついてしまいます。

湿潤療法は自己治癒力を最大限に利用して治療するという考え方のもので、「水で洗う」「消毒しない」「乾かさない」という原則で治療します。

水ぶくれの中にある浸出液には患部を修復する働きがあるんですが、水ぶくれが破れるとその浸出液は出てもすぐに乾燥してしまい役に立たなくなってしまいます。

なので患部を湿らせておくことが早く治ることにつながり、跡も目立たなくなります。

湿潤療法の方法はとっても簡単です。

 

湿潤療法のやり方

  1. 水ぶくれが破れた患部を大量の水でよく洗い流す
  2. 患部にワセリンを塗る
  3. その上から食品用のラップで覆う
  4. そのラップを絆創膏などで固定する

 

一日1回(夏場は数回)この処置を行います。

ワセリンはヴァセリンなどの商品名でドラッグストアで購入できます。

浸出液が多く出たり、よく動かす部分などでラップがずれてしまうときには包帯で固定します。

上記の2~4までをワンセットにしたキズパワーパッドというものも発売されていて、サイズもいろいろ用意されているので便利です。

 

湿潤療法も本当は医師の指導のもとで行うのが理想ですが、自分でやっていてもし患部にかぶれや腫れ、むくみ、発熱などの異常が出たら二次感染の恐れがあるのですぐに医師の診察を受けましょう。

 

まとめ

日焼けによる水ぶくれは身体を治そうとする自己治癒力の現れで、そのまま放っておいても自然に治るようになっています。

でも小さい水ぶくれならまだしも、そこそこ大きなものはすぐに破れてしまい、傷跡が残りやすくなります。

日焼けの水ぶくれはやけどの少しひどい状態なので、皮膚科での受診が必要です。

もしどうしてもお医者さんに行けないというときには、湿潤療法を試してみてください。

この場合に何か異常が起きたらすぐに医師の診察を受けてくださいね。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。