秋バテの原因と症状 その対策は? 

最近の日本の夏は酷暑という言葉がピッタリの異常なほどの暑さです。

梅雨があけるといきなり夏の太陽が照りつけ、激しい気温の変化に身体がついていけずに毎年熱中症になる人が続出し、その後も食欲不振などいわゆる夏バテになる人も増えています。

しかし夏が終わって涼しくなったのに何となく体がだるい、よく眠れないなどの症状が出ている事はありませんか。

ひよっとしたらそれは秋バテかもしれません。

ここでは秋バテの原因や症状、その対策などをご紹介します。

 

秋バテの原因

秋バテはその名の通り、暑さのピークを過ぎて涼しさを感じられるようになったころに現れる食欲不振や肩こり、倦怠感など身体の不調のことで自律神経失調症の一種と考えられています。

そしてその原因の元となるのは夏の暑さで、秋バテは夏バテ後遺症とも言えます。

気温の差

真夏の暑さ対策にクーラーの使用は欠かせません。

でも、クーラーがよく効いた室内と猛暑の室外を何度も行き来していると、その大きな温度差で自律神経が徐々に乱れていきます。

クーラーの設定温度が低すぎるときはなおさらです。

温度差による自律神経の乱れは涼しくなってもなかなか解消されず、それが秋バテとなって体調不良となって現れます。

真夏の室内外の温度差だけでなく、一日のなかでも初秋のころには昼間は汗をかくほど暑いのに、夜寝るときは少し厚手の布団が必要なほど寒くなる日もあります。

このように一日のうちの大きな気温変化が秋バテにつながると考えられています。

気圧の変化

よく雨が降る前に頭が痛くなるという人がいます。

これは気圧の変化が自律神経に悪影響を与えていると考えられ、天候によって引き起こされる体調不良を気象病と呼んでいます。

初秋のころは日本列島が台風の通り道になります。

台風はかなり気圧が低く、しかも相当なスピードで進んでいきますので、台風が通過するときには短時間のうちに大きな気圧変化を体験することになり、そのことによって自律神経が乱されて体調不良を引き起こす人が増えます。

最近ではゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨が発生することもありますが、これも大きな気圧変化が関係しているので、夏バテや秋バテの原因にもなり得ます。

夏の生活習慣を引きずっている

暑い夏に冷えたビールはたまらないものですが、涼しくなっても夏の名残りでキンキンに冷えたビールを飲み続けていたり、冷たいものを食べ続けていると身体が冷えてしまって体調不良につながります。

また、夜中はかなり肌寒くなっているのに薄着のまま寝ていると、こちらも身体が冷えて朝起きたときに何となく体がだるいといった症状が出たりします。

涼しいときは涼しいときなりの生活習慣を取り入れることが大切です。

体力の過信

夏はアウトドアの季節です。

屋外でのバーベキューや水泳など、夏にしかできないことをたくさんしたいですね。

長い夏休みにはちょっときついかなと思っても、一年に一回だからと無理やりスケジュールを組んでしまうこともあります。

その結果、夏のうちは何とか持ちこたえられても涼しくなってそのツケがまわってきて、身体がだるい、疲れが取れないなどの不調を起こすことがあります。

特に自分は体力があると思っている人は注意が必要です。

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秋バテの症状

秋バテの代表的な症状には次のようなものがあります。

  • 体がだるい 倦怠感がある
  • 食欲不振 胃もたれ
  • 疲れやすい 疲れがなかなか取れない
  • 立ちくらみやめまい
  • 頭痛や肩こり
  • 無気力
  • なかなか眠れない

このように秋バテの症状は夏バテの症状とよく似ているんですが、夏の強烈な紫外線を浴びたことにより、頭皮がダメージを受けて涼しくなって抜け毛が増えるということもあるようです。

秋バテの症状はカゼなど多くの病気の初期症状と似ていますので、長引いたり心配なときは医療機関での受診も必要です。

秋バテの対策は?

秋バテは暑かった夏をどう過ごしたかが大きな要因になります。

でも、秋バテになってしまったら体力回復につとめるのが最善の方法です。

睡眠

睡眠は体力回復の一番の決め手です。

秋バテで眠れないという方もみえると思うんですけど、人は体温が下がってくるときに眠気をもよおします。

ですから、入浴によって体温をいったん上げ、体温が下がってくるときに眠りにつくのがベストです。

熱いお湯に入ると交感神経が刺激されて眠りに入りにくくなりますので、ぬるめお湯に10分~20分間つかるのが理想です。

上がった体温が下がり始めるのが入浴後1~2時間後なので、寝る1~2時間前に入浴するようにします。

また、パソコンやスマホのブルーライトは目を覚まさせる効果がありますから、寝る前には使用しないほうがいいです。

どうしても眠くならないという方は、本を読むというのもひとつの方法です。

特に小難しい本は眠気を誘いますからね。

適度な運動

運動は乱れた自律神経を元に戻す働きがあります。

働いていれば日中に運動をすることは無理なので、朝夕の涼しいときにジョギングやウォーキングなどを軽く行って汗をかくことが体調回復につながります。

統計によると、長生きできる睡眠時間は7時間ということです。

夜の10時に寝て朝5時に起き、早朝に外で運動すると気分もスッキリします。

この時間なら日の出を見ることもできるかもしれませんし、そうなれば爽快な気分で一日を始められますよ。

ただ、熱中症を防ぐために水分と塩分の補給は忘れずに!

栄養バランスの取れた食事

人は食べたものでできていますから、食事は非常に大切です。

糖質、タンパク質、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素がバランス良く摂れる食事を心がけるようにしましょう。

身体が冷えるのを防ぐためになるべく冷たいものは控え、一日3食きちんと食べるようにします。

また、胃腸のためにゆっくり味わって食べることは、心に余裕を持つうえでも大切ですよ。

秋バテで食欲がないのに・・・という方もいるかもしれません。

そんなときは自分で調理することをおすすめします。

スーパーに行って、少しでもいいのでこれは食べられそうだと思える食材を買い、自分で調理します。

これは私の体験なんですけど、調理しているうちに段々と食欲が出てくるから不思議ですよ。

一度試してみて下さい。

室温に気をつける

9月になっても暑い日が続き、まだまだエアコンに頼る生活も続きます。

環境省が推奨する28度という温度では少し暑く感じるかもしれませんが、冷房で冷えた身体を回復させるにはちょうどいい温度です。

温かい空気は上の方に溜まります。

エアコンも普通は上の方に設置してありますから、人のいるところとエアコンのあるところでは少し温度が違います。

人がいるところの室温に気をつけてエアコンを動かすようにしましょう。

自分だけ冷えすぎていると感じたら、ひざ掛けや靴下などを使うようにしましょう。

終わりに

秋はスポーツの秋、読書の秋、食欲の秋と何をするにしてもいい季節ですね。

そんなときに秋バテに悩まされていては、せっかくのいい季節も台無しです。

秋バテは夏の生活習慣が大いに関わっています。

暑くても部屋をギンギンに冷やしてしまうことなく、暑さを楽しめる心の余裕を持てるようにできたらいいですね。

 

ここに書かれていることは秋バテに関する基本的なことです。

少しでも気になることがあったら医療機関に相談するようにしてくださいね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。