白いこんにゃくと黒いこんにゃくの違い!しらたきとの違いは何?

男性がよろこぶ家庭料理の定番って言ったら肉じゃがですね。

私も肉じゃがを作ろうと思ってスーパーに糸こんにゃくを買いに行ったところ、見慣れた黒い糸こんにゃくの横に白い糸こんにゃくが並んでいました。

「これはしらたきじゃないの?」と思って表示を見たところ、間違いなく「こんにゃく」と書いてありました。

こんにゃくって黒いものだと思っていたんですけど、白いこんにゃくと黒いこんにゃくって何が違うんでしょう。

 

白いこんにゃくと黒いこんにゃくの違い

製造方法の違い

こんにゃくの色の違いは製造方法の違いによります。

こんにゃくはこんにゃく芋から作られます。

 

 

◆黒いこんにゃく

こんにゃく芋をすりつぶしたものに凝固剤(水酸化ナトリウムや貝殻焼成カルシウムなど)を入れて固めて作ります。

この際にこんにゃく芋の皮を少し残すことで、出来上がったこんにゃくに黒い色がつきます。

◆白いこんにゃく

こんにゃく芋は痛みやすく日持ちが悪かったため、こんにゃく芋をすりつぶして作る製法ではこんにゃくを作れるのは産地の周辺の地域に限られていました。

これを何とかしたいと、今から250年ほど前にこんにゃく芋を乾燥させて製粉にする手法が考案され、こんにゃくの製造が日本全国に広まりました。

こんにゃく芋を製粉にするには、こんにゃく芋を薄くスライスしたものを乾燥させ、臼と杵でついて粉々にします。

その過程で不純物が取り除かれ、製粉されたものはほとんどが真っ白いコンニャクマンナン(グルコマンナン)だけになります。

この白いコンニャクマンナンを水に溶かし、そこに凝固剤を入れて作ると白いこんにゃくになるわけです。

今では売られているこんにゃくの多くは製粉から作られます。

それでも昔からの名残りがあって「こんにゃくは黒くなかったら物足りない」という人も多く、製粉から作るこんにゃくにもわかめやひじきを入れて色を付けています。

黒いこんにゃくのパッケージにも「原材料名:こんにゃく製粉、海草粉末、水酸化カルシウム(凝固剤)」などと書かれてあります。

 

こんにゃく芋を製粉する技術を開発するのには18年もかかったそうですよ。

江戸時代の人って気が長かったんですね~。

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こんにゃくとしらたきの違い

白い糸こんにゃくに似たものにしらたきがあるんですけど、この二つは何が違うんでしょう?

今でははっきり区別できる違いはなく、結論から言ってしまうと両者は同じものです。

こんにゃくの製造過程で固まる前のドロッとした糊状のときに、細い穴から出しながら茹でて細い紐のようにしたものが糸こんにゃくです。

こんにゃく製粉から海草などの添加物を加えずに作るものは白くなり、細くて白い糸のようなこんにゃくが出てくる様が白糸の滝のようだったので「しらたき」と呼ばれるようになったんです。

 

 

糸こんにゃくの白いものが「しらたき」ですね。

製粉から作ることができななった頃には白いこんにゃくも作ることができず、しらたきも作れなかったんです。

 

昔は関西では板こんにゃくを細く切ったものを糸こんにゃくと呼んでいました。

その名残りがあって白い細長いこんにゃくを関東ではしらたき、関西では糸こんにゃくと呼ぶことがあります。

白い糸こんにゃくや黒いしらたきもあるということです。

まとめ

  • 黒いこんにゃくはこんにゃく芋をつぶして作ったもの
  • 白いこんにゃくはこんにゃく製粉から作ったもの
  • 白いこんにゃくも海草粉末を入れることで黒くできる
  • 白いこんにゃくとしらたきは同じもの
  • 白い細長いこんにゃくを関東ではしらたき、関西では糸こんにゃくと呼んでいる

 

こんにゃくの主成分であるコンニャクマンナンは人の消化酵素では消化できず、低カロリーなためにダイエットに効果が期待されています。

また、こんにゃくは消化されにくいために何とか消化しようと腸のぜん動運動が活発になり、便秘の解消にも良いと言われています。

さらに、血糖値の上昇を抑え、血中コレステロール値を下げる働きもあるという健康食品なんです。

これまであまり食べてこなかったこんにゃくですが、生活習慣病が気になる人には注目すべき食材です。

でも、こんにゃくを食べすぎて腸閉塞になった、ということもありますのでほどほどにしないといけませんね。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。