銀閣寺の日っていつ?銀閣寺の見どころやおすすめの観光コースは?

京都には清水寺や平安神宮、西本願寺や伏見稲荷など有名な観光地となっている寺社仏閣がたくさんありますね。

金閣寺と並び称される銀閣寺もそのひとつです。

ところで、銀閣寺の日ってあるのをご存知でしたか?

ここでは銀閣寺の日はいつか?その由来や銀閣寺の見どころなどをご紹介します。

銀閣寺の日はいつ?

銀閣寺の日は毎年2月4日と決められています。

なぜこの日が銀閣寺の日になったかというと、室町幕府八代将軍であった足利義政が銀閣寺の建立を開始したのが文明14(1482)年の2月4日だったからです。

銀閣寺があったところにはもともと浄土寺というお寺があったのですが、義政みずからが引き起こした応仁の乱によって消失してしまい、そこに政治の世界から引退した義政が山荘の造営に着手しました。

当初はお寺ではなくて東山山荘という、いわば別荘を建てようとしたんです。

別荘と言っても一つの建物だけがあるわけではなく、方丈(本堂)や観音殿(銀閣)や東求堂(とうぐどう・阿弥陀堂のこと)、美しい庭園などを備えた贅を尽くした建造物です。

義政は観音殿の完成を待つことなく長亨元(1489)年10月に亡くなってしまい、その菩提を弔うために東山山荘は慈照寺(じしょうじ)いう名前の寺院に改められました。

慈照寺は、義政の祖父である三代将軍の足利義満が造営し金閣寺と呼ばれている鹿苑寺(ろくおんじ)に対して銀閣寺と呼ばれるようになりました。(鹿苑寺も義満が生きているときは北山山荘であり、死後に鹿苑寺と改められました。)

私達が銀閣寺と呼んでいるのは、観音殿(銀閣)を含めた方丈、東求堂、庭園などをすべて含んだ寺院全体のことを指し、金閣寺とともに相国寺(しょうこくじ)の境外塔頭(けいがいたっちゅう・境内にない子院のこと)です。

銀閣寺の日に何をするという特別な行事はなく、2月4日は銀閣寺の日というただそれだけのことです。

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銀閣寺の見どころ

豪華絢爛な金閣寺に比べて、侘び・寂び(わび・さび)という日本ならではの美しさを味わえるのが銀閣寺と言っていいでしょう。

境内いたるところで侘び・寂びの美しさを感じられ、そのすべてが見どころですが、中でも私のお気に入りの見どころをご紹介します。

観音殿(銀閣)

銀閣寺と言ったらココですね。

行ってみると意外と小さいのに驚きますが、逆にそこがまたいいんです。

屋根の葺き替えや傷んだところの補修などは行われていますが、基本的には建てられた当時(1490年)のままの姿です。

前にある錦鏡池(きんきょうち)とのバランスも絶妙です。

東求堂(とうぐどう)

侘び・寂びの美しさを重んじる東山文化の発祥の地が銀閣寺の東求堂です。

こちらも小さな建物なんですけど二つの部屋があって、そのうちの一つが最古の茶室ともいわれている義政が書斎として使っていた部屋です。

普段は公開されていませんが、春(3月中旬から5月初め)と秋(10月初めから11月末)の二回の特別拝観のときは内部が公開されます(入山料のほかに拝観料が別途必要)。

銀閣寺のなかで、オリジナルと呼べるのは観音殿(銀閣)と東求堂の二つだけです。

特別拝観のときはさらにお隣の方丈(本堂)も見学できます。

30分間のガイド付きで、好き勝手に見て回ることはできませんが、時期が合えばぜひ中に入ってみたいところですね。

銀沙灘(ぎんしゃだん)と向月台(こうげつだい)

銀閣寺観光で外せないのが銀沙灘と向月台なんですけど、私は何の下調べもせずに銀閣寺を訪れたので最初に見たときは「何だこれ?」と思いました。

銀沙灘は一種の枯山水の庭園なんですが、白砂を60センチ以上も盛り上げて作ってあり、向月台は高さが180センチで方丈から見て銀沙灘の向こうに位置し、どちらも江戸時代に作られたと言われています。

銀沙灘は月の光を反射させて愛でるため、向月台はその上に座って東山に上る月を見るために作られたとのことですが、詳しいことはわかっていません。

洗月泉とお茶の井

銀閣寺の東側には山がすぐ近くに迫ってきていて、その端には山道が設けてあります。

その山道の途中にあるのが洗月泉という錦鏡池に流れ落ちる小さな滝と、足利義政がお茶を立てるのに使ったとされる清水が湧くお茶の井です。

まわりの岩にへばりついている苔や、石組みなんかはまさに侘び・寂びの世界じゃないですか。

展望所

山道を歩いていくと、銀閣寺のすべてを一望できる展望所があります。

ここから銀閣寺を眺めると何故かホッとした気分になります。

ただ、少し急な山道なのでお年寄りにはキツイかもしれません。

おすすめの観光コースは?

銀閣寺と金閣寺はどちらも足利氏が建てた名刹であり、きらびやかな金閣寺と、侘び・寂びを感じられる銀閣寺はまったく正反対の印象のある寺院で、そのコントラストが際立ちます。

銀閣寺も金閣寺も一度も行ったことがないという人には、1日で双方の寺院をご覧になることをおすすめします。

スタートは銀閣寺、そのあとに金閣寺を廻るというコースがいいでしょう。

なぜなら時間が余ったとき、金閣寺の近くには龍安寺や仁和寺、妙心寺などの観光スポットがたくさんあるからです。

ただ、銀閣寺は京都市の東、金閣寺は西に位置しますので問題はアクセスということになりますが、銀閣寺から金閣寺までは乗り換えなしで行ける市バスがありますので便利です。

  • 銀閣寺側バス停:銀閣寺道
  • 金閣寺側バス停:金閣寺道
  • 路線:102系統(北野天満宮・金閣寺行き)及び204系統(北大路ターミナル・金閣寺行き)
  • 発車間隔:102系統30分ごと 204系統約15分ごと
  • 料金:230円

(銀閣寺道発102系統の時刻表はコチラ

(銀閣寺道発204系統の時刻表はコチラ

金閣寺からは龍安寺や仁和寺へもバス一本で行けるので便利です(59系統)。

一日に何度も市バスに乗るという場合には、一日乗り放題のバス一日券が便利です。

1枚600円でバスの車内で購入することができます。(デザインは変更になっていることもあります。)

 

「金閣寺にはもう行ったから今回は銀閣寺を」というときは、銀閣寺近くの観光地もたくさんあります。

  • 安楽寺(銀閣寺から徒歩約6分 以下同じ)
  • 禅林寺(銀閣寺から徒歩約20分)
  • 哲学の道(銀閣寺から徒歩約3分)
  • 南禅寺(銀閣寺から徒歩とバスで約20分) など

まとめ

銀閣寺の日

  • 毎年2月4日

銀閣寺の見どころ

  • 観音殿(銀閣)
  • 東求堂
  • 銀沙灘と向月台
  • 洗月泉とお茶の井
  • 展望所 などすべてが見どころ

おすすめの観光コース

  • 銀閣寺から金閣寺へ(市バス102系統または204系統)

銀閣寺近くの観光名所

  • 安楽寺
  • 禅林寺
  • 哲学の道
  • 南禅寺 など

金閣寺(舎利殿)は応仁の乱での焼失こそ免れましたが、昭和22年に学僧による放火で全焼してしまいました。

現在私達が見ている金閣寺は復元されたもので、建立された当時のものではありません。

そのせいか、私は金閣寺よりも銀閣寺のほうが好きです。

何よりひっそりと佇んでいる風情がいいですね。

こんなことを思うのは、私が歳を取ったからなんでしょうか。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。