揺さぶられっ子症候群 症状とその原因 長距離ドライブは危険か?

10年ほど前から、生まれたばかりの赤ちゃんを持つママ達の間で

心配の種となっているのが揺さぶられっ子症候群です。

 

特に最初の子供を授かったママにとっては

すべてが初めてのことばかりで不安が募ります。

 

「バウンサーでも揺さぶられっ子症候群になるの?」

「高い、高いは大丈夫なの?」など、悩むことばかりです。

 

症状が重いと死に至ることもある揺さぶられっ子症候群。

 

母子健康手帳にも記載されて認知度は高まっていますが

その実態がはっきり分からない揺さぶられっ子症候群について

その症状や原因などをまとめました。

 

 

 

 

 

 

 

揺さぶられっ子症候群の症状

 

揺さぶられっ子症候群はその名の通り

脳に傷害が起こるほど赤ちゃんを

ガクガクと激しく揺さぶったときに起きる症状です。

 

揺さぶられっ子症候群になると次のような症状が出ます。

1.ミルクを飲まない、飲んでも嘔吐を繰り返す。

2.痙攣を起こす。

3.今まで笑っていたのに急に泣き出し、泣き止まない。

4.逆に凄い勢いで泣いていたのに、急に泣き止む。

5.元気がなく、ぐったりしている。

6.視力や聴力が落ちる。

7.長時間眠り続ける。

 

赤ちゃんの睡眠には注意が必要で

赤ちゃんは一日の大半を寝て過ごしていますが

健康なら途中で起きてミルクを飲みます。

 

これがミルクも飲まずに眠り続けていたり

起こしてもすぐに眠ってしまうときは注意が必要です。

 

 

揺さぶられっ子症候群になる原因

 

人は脳と頭の骨(頭蓋骨)の間に隙間があります。

生まれたばかりの赤ちゃんの頭は大人と比べて

この隙間が大きくなってています。

 

赤ちゃんは生まれてくるときに頭蓋骨を小さくして

産道を通りやすくするのですが

そのとき脳がつぶれてしまわないようになっているのです。

 

そして生まれたあと、脳は急激に発達して大きくなり

頭蓋骨との隙間も小さくなっていきます。

 

言ってみれば、生まれたばかりの赤ちゃんの脳は

頭蓋骨の中で髄液にプカプカ浮かんでいるようなものです。

 

このときに頭をガクガクさせるような衝撃が加わると

脳が激しく動き、そこに通っていた血管が切れやすくなり

クモ膜下出血硬膜下血腫眼底出血が起きます。

これが揺さぶられっ子症候群です。

 

つまり、揺さぶられっ子症候群の原因は

赤ちゃんを激しく揺することです。

 

しかし、ゆっくりと揺すっていても長時間繰り返せば

金属疲労のように徐々にダメージが大きくなり

揺さぶられっ子症候群になることもあります。

 

赤ちゃんは1歳半くらいになると脳が発達して大きくなり

頭蓋骨との隙間が小さくなるので

揺さぶられっ子症候群になることは少なくなります。

 

 

揺さぶられっ子症候群が起きた事例

揺さぶられっ子症候群が起きた事例をネットで見てみると

つぎのようなものがありました。

 

・身体を長時間(20分以上)左右または前後に揺する。

・頭を2秒間に5回以上揺する。

・「高い、高い」で赤ちゃんを空中に投げ、キャッチすることを繰り返す。

・両手で赤ちゃんを抱え、急激に持ち上げたり下ろしたりを繰り返す。

 

これを見るとかなり激しく揺さぶったことがうかがえます。

普通に優しく抱っこしたり、ミルクを飲ませているだけなら

何も心配することはないということですね。

 

 

赤ちゃん

 

 

 

長時間ドライブやバウンサーは大丈夫?

 

ゆるやかな揺すぶりでも長時間続けば危険なこともあります。

では、長時間のドライブに連れて行ったり

バウンサーを使ってあやすのは大丈夫なんでしょうか?

 

普通の舗装路を赤ちゃんを乳幼児用のチャイルドシートにのせて

ドライブしている分には何も心配ありません。

大人と同じように休憩を取ってあげればオーケーです。

 

気をつけなければいけないのは

凸凹の激しい未舗装路をハイスピードで走行するような場合ですが

オフロード走行が趣味の人でなければそのようなことはしませんし

そんな人でも赤ちゃんを連れては行かないでしょう。

 

バウンサーでの自然な揺れも問題ありません。

ただ、歳の離れたお兄ちゃんやお姉ちゃんがいたら

遊び半分で強く揺すってしまうかもしれません。

 

そんなときにはバウンサーを

お母さんの目が離れないところで使うようにするといいでしょう。

 

 

まとめ

 

・揺さぶられっ子症候群は赤ちゃんの頭を激しく揺らすことが原因

・優しくあやしたり、授乳することは何も問題はない

・揺さぶられっ子症候群はクモ膜下出血や眼底出血の症状が出る

・長時間のドライブやバウンサーの使用も通常の範囲なら問題はない

 

 

揺さぶられっ子症候群は乳幼児への虐待によって

マスコミに大きく取り上げられるようになりました。

 

泣き止まない赤ちゃんの身体を親が激しく揺さぶり

揺さぶられっ子症候群で赤ちゃんが死亡してしまったのです。

 

ですが常識的な範囲で優しく育児をしていれば

揺さぶられっ子症候群の問題は何も起きません。

 

ただ、気をつけなければならないのは父親がよくやる

「高い、高い」で赤ちゃんを高く放り上げてあやすことです。

 

父親は赤ちゃんが喜ぶからやるのでしょうが

このような荒っぽいあやし方は

たとえ揺さぶられっ子症候群にならなくても

多動性傷害の原因になると言われています。

 

 

赤ちゃんは神様からの贈り物です。

赤ちゃんの身体は大人よりずっとデリケートなんですから

優しく接してあげないといけませんね。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。