ナノバブル水の驚くべき効果とは

最近、ナノバブル水という言葉を耳にするようになりました。

 

テレビなどでの解説は、魚の鮮度が保たれる、

農作物や養殖魚の育ちが良くなる、

医療分野に活用できるなどと言ってます。

 

ナノバブルは別名、マイクロファインバブルとも呼ばれ

ファイン(fine)は美しいという意味ではなく

細かいという意味を表しています。

 

つまり、「非常に細かい泡」という意味ですね。

その細かい泡が水に溶け込んだだけのナノバブル水には

どうしてそんないろんな効果があるんでしょうか?

 

今回はナノバブル水(マイクロファインバブル水)の効果などについて

いろいろ調べてみました。

 

 

 

 

 

ナノバブル水とは

 

ナノバブル水(マイクロファインバブル水)とは

その名の通り、ナノサイズの気泡が溶け込んだ水のことです。

 

厳密な定義は現在検討中なのですが

おおまかに言うと10~数10μm大きさの気泡が

溶け込んだ水ということです。

 

μm(マイクロメートル)という大きさはがどれくらいかあまり実感できませんが

1μmを1円玉に例えると、1mは地球の直径より大きくなります。

地球と1円玉を比べると、1μmがいかに小さいか分かります。

 

でも水中にある気泡なんてビールやサイダーのように

すぐに浮かんできて消えてしまうんでは?と思いますよね。

 

ところがナノサイズの泡はブラウン運動という

不規則な運動をたえず行っていて

この力が浮力よりも大きいために浮いてこないんだそうです。

ナノバブルは浮かない泡というわけです。

 

ナノバブル水はいったん作ってしまえば

バブルがずっと水の中にあるので

ずっと使えるというのがナノバブル水の特徴です。

 

 

ナノバブル水の作り方

 

ナノバブル水の作り方はいろんな方法が研究されていますが

代表的なものは、ハニカム構造のフイルターを水の中に入れ

そこに気体を通すという方法です。

 

こうするとフイルターの中には流れの強い部分と弱い部分ができ

そこを気泡が通過するときにいろんな方向から力を受け

気泡がちぎれて小さくなり、これを数回繰り返してナノバブル水を作ります。

 

 

ナノバブル水が魚の鮮度を保つ

 

ナノバブル水の効果が期待されているのが食品の分野です。

 

窒素を溶かしたナノバブル水の中に

捕れたばかりの魚を10分ほど入れておくだけで

5日間も鮮度が保たれるということです。

 

魚の鮮度が落ちるのは

雑菌が悪さをしているからです。

 

窒素に殺菌作用はありませんが

雑菌も酸素がないと生きていけません。

 

水の中にある酸素は大気と同じ状態になろうとして

大きな窒素の気泡の中に取り込まれ、浮かんできて空中に放出されます。

 

酸素が減るので雑菌は死滅してしまい

魚の鮮度が落ちないというわけです。

 

窒素ナノバブル水の酸素濃度は通常の水の30分の1で

窒素ナノバブル水の中の雑菌は24時間後に1000分の1にまで減ったそうです。

 

この技術を応用すれば、今まで捕ったらすぐに冷凍していたマグロも

冷凍でなく冷蔵して港に持ってこられるということができます。

 

 

マグロ

 

 

ナノバブル水が食物の生育を促進する

 

地球上の生物のほとんどが酸素を必要としています。

それなら酸素ナノバブル水が生物の生育に良い影響を与えるのでは?

という推測のもと、研究が進められています。

 

実際に酸素ナノバブル水の中で育てた魚の体長が大きくなったり

養殖魚が出荷サイズに成長するまでの期間が短くなるといった

ことが確かめられ、すでに応用が始まっています。

 

酸素ナノバブル水に含まれる酸素の量は通常の場合の約5倍で

その結果、魚が活性化して餌をたくさん食べるようになり

成長が促進されたと考えられています。

 

酸素ナノバブル水は農作物の育成にも有効

それまで使っていた農業用水を酸素ナノバブル水に代えたところ

個体のサイズが大きくなったという実例も報告されています。

 

 

 

ナノバブル水の生活への応用

 

洗浄水としてのナノバブル水

 

ナノバブル水の生活への応用として考えられているのが洗浄水です。

ナノバブルに刺激を与え、ナノバブルが破裂するときに

汚れ物質を破壊するので、洗浄に有効とされています。

 

 

ナノバブル水 洗浄

 

 

 

ナノバブルであればいいので、空気のナノバブル水でいいわけです。

実際にすでに高速道路のトイレの洗浄に利用されています。

 

これまで洗浄に使われていたのは化学物質なので

環境汚染が心配されましたが、空気ナノバブル水

空気と水だけなので、その心配は一切ありませんね。

 

 

ナノバブル水は医療分野にも

 

オゾン(O3)を水に溶かしたオゾンナノバブル水

大腸菌やサルモネラ菌などの細菌を破壊することが分かってきました。

 

これまでは抗生物質を使って細菌を殺していましたが

長く使っているうちに耐性がついた耐性菌が生まれ

抗生物質が効かなくなるということが起きていました。

 

オゾンナノバブル水は機械的に細菌を破壊するため

耐性菌が生まれることなく、細菌を殺すことができます。

 

またオゾンには毒性がありますが、オゾンバブルは

破壊する目的がある細菌だけを破壊する特性があり

人体に使っても害はないということです。

 

この分野の研究がさら進み、エボラウイルスや

エイズウイルスにも有効なものが見つかれば

ノーベル賞ものの発見になりますね。

 

 

まとめ

 

・ナノバブル水は非常に細かい泡が溶け込んだ水のこと

・ナノバブル水は魚の鮮度を保つのに役立つ

・ナノバブル水は食物の生育を早める

・ナノバブル水は洗浄水として使われている

・ナノバブル水は医療分野への応用が期待されている

 

 

いかがでしたか?

ナノバブル水の驚くべき効果の全貌については

これからの研究が待たれるところです。

 

水と気体だけでできるナノバブル水。

神様は素敵なものを用意してくれましたね。

 

酸素バブル水で魚や農作物の生育が良くなったように

私たちも酸素バブル水を飲めば

筋肉ムキムキの疲れ知らずの身体になるんでしょうか?

 

いまはまだナノバブル水発生装置も

酸素バブル水もちょっと値段が高いのですが

浄水器やミネラルウォーター並に安くなるとありがたいですね。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。