買ったことを忘れて、あるいは多すぎて使いきれなかった食材が冷蔵庫に長いこと残っている、なんてことありませんか?
ウチなんか二人きりなので食材がよく余ってしまい、気づけば賞味期限が切れているなんてこともしばしば。
消費期限はその期限を過ぎたら傷みやすくて危ないので食べないようにしてますが、賞味期限は「美味しく食べられる期限」ということなので、美味しさを追求しなければ食べられるということですよね。
(参考→賞味期限と消費期限の違い(厚労省・農水省)!決め方は?)
だけど、賞味期限が過ぎた食品がいつまで食べられるかは個人で判断するしかありません。
そんなわけで、今回は賞味期限を過ぎた食品がいつまで食べられるかを調べてみました。
但し、実行するときには自己判断でお願いします。
賞味期限切れの食品はいつまで食べられる?
賞味期限はその食品の持つ特性や微生物に対する耐性などによって決められていますが、製造者は万が一にも何かあったらマズいので、得られた値から7~9割くらいのところに賞味期限を設定していることが多いそうです。
ということは、賞味期限を多少過ぎても食べられるということです。
卵
どの家庭の冷蔵庫にもたいていあるのが卵ですね。
「物価の優等生」と言われ、使いみちもたくさんあるので重宝する卵ですが、気がついたら冷蔵庫にずっとあるということもままあります。
卵の賞味期限は「生で食べられる」期限であり、サルモネラ菌が増殖するかどうかでその値を基準にしています。
たまごを生食できる期限の算出根拠は、サルモネラ菌による食中毒防止の点から、サルモネラ菌の菌数の変化を基準としていますが、賞味期限はその範囲内で卵質の変化などを考慮して設定しています。
(引用:http://www.nichirankyo.or.jp/ansin/amsin01.htm)
サルモネラ菌は温度が高いほど活発に増殖しますので、卵を生で食べられる日数は保存する温度によって次のように設定されています(理論値)。
10℃ 57日
11℃ 55日
12℃ 51日
13℃ 49日
14℃ 45日
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28℃ 16日
29℃ 15日
しかし、実際にはパック事業者、量販店、バイヤーの話し合いで決められていて、年間を通じてパック後2週間くらいを賞味期限としている場合が多いのです。
「パック後」というのが問題ですね。
「採卵後」なら冬場だったらもっと賞味期限は伸びますけど、パック後だといつ採卵したのか分からないですから。
10年ほど前に京都の鶏卵出荷業者が採卵後6ヶ月も経過した卵を、パック後9日経過した日を賞味期限として販売して摘発されたケースもありましたからね。
私の経験では賞味期限が多少過ぎた卵を生で食べても問題はありませんでしたが、こうして見てくると卵を生で食べるときには賞味期限を守ったほうが良さそうです。
ただ、加熱すれば菌は死滅するので(70℃で1分以上)賞味期限を過ぎても卵焼きやゆで玉子にすれば食べられます。
この場合も卵の状態を確認し、おかしいと感じたら廃棄しましょう。
また、冷凍卵にすると1ヶ月程度は食べられるそうですよ。
(参考→冷凍卵の作り方と解凍方法!賞味期限や手軽で美味しい食べ方は?)
ビール
ビールの賞味期限は随分長いですし、基本的に飲まなきゃ買わないので古いビールが冷蔵庫に残っていることはあまりないんですけど、もらい物のビールが好みじゃなかったりしたときに冷蔵庫に残ってしまうこともあります。
そんなときにいつものビールを切らしてしまっていたりすると、残っているビールの賞味期限が気になりますが、大手ビールメーカーの賞味期限は横並びで製造日の9ヶ月後の月に設定されています(発泡酒や第3のビールも同じ)。
ビールは開栓しなければ基本的に腐るものではありませんが、熟成タンクを出て空気に触れた瞬間から酸化が始まって品質が落ち始めます。
ビールメーカーさんはその品質の劣化が許容できる範囲を9ヶ月と考えているのだと思います。
このように考えると、ビールは賞味期限をいくら過ぎたところで飲めると言えるでしょう。
しかし、1年も過ぎると確実にマズくなります。
ビールは賞味期限を過ぎても飲めますが、味や風味のことを考えたら1年が限度というところでしょう。
ハム・ベーコン(真空パック)
ハムやベーコンも使いみちが多くて重宝する食材ですが、4蓮パックなんてのを買って使わなかったのがずっと冷蔵庫に残っているなんてこと、よくあります。
無性にハムエッグやベーコンエッグが食べたくなって冷蔵庫を探したらあった!
でも、賞味期限を1ヶ月も過ぎている。
そんなときでも私は食べちゃいます。
もともとハムやベーコンは保存食品で、それがさらに真空パックになっているのですから相当長期間保存できるんです。
未開封で1ヶ月なら私の経験では何の問題もなく食べられます。
それ以上経過していても、開封してみて「色」「臭い」「味」がおかしくなっていなければ食べられます。
どうかな?と思うときには加熱調理すれば食べられると大手ハムメーカーのホームページにも書かれてありましたよ。
キムチ
スーパーには専用のコーナーがあるくらい日本でも人気があるキムチ。
そんなキムチも一回に食べる量は少ないので、大きなパックのものを買ってしまうとなかなか食べきれませんね。
キムチも赤かぶ漬けと同じように発酵食品なので保存食品であり、かなりの期間もちます。
ですが、さすがに長いこと経つと腐ってカビが生えてきます。
そうなってくるともう食べられません。
キムチは時間が経てば経つほど発酵が進んで酸っぱくなってくるので、酸っぱすぎてそのままでは食べられないときには、豚キムチなど炒め物に利用すれば美味しいですし安心です。
ヨーグルト
「免疫力を高めるために腸内フローラを整えましょう」ということで、腸内の善玉菌である乳酸菌を増やすヨーグルトの注目度が高まっていますね。
(参考→腸内フローラって何?ダイエットや肥満に関係あるの?)
我が家でも私と奥さんがそれぞれ買ってきて、冷蔵庫に賞味期限が切れた未開封のヨーグルトがあるなんてことが度々あります。
そんな時でも賞味期限が過ぎた期間が一週間程度なら食べています。
10日とか2週間とか過ぎてしまっているときには、やはり「色」「味」「香り」を確かめてみていつもと違うと感じられるときには廃棄しています。
これは未開封の場合に限ります。
乳酸菌は嫌気菌といって空気に触れると死んでしまい、発酵が進まなくなって腐敗が進みます。
なので、開封したらすぐに食べるようにしています。
旅行なんかで家を空けるときには、多少無理をしてでも残ったヨーグルトを全部食べるようにしています。
終わりに
賞味期限に対する感受性は人それぞれです。
私の子供は賞味期限が過ぎたものは一切食べませんでしたが、私は古い世代なのか「もったいない」という気持ちが強くて「できるなら食べたい」と思ってしまいます。
そのときに頼りになるのが、味覚や嗅覚などの五感です。
賞味期限が切れたものがまだ食べられるかどうか、五感を使った判断を重要視していきたいと思っています。
でも、やはり食べ物は味が落ちない新鮮なうちに食べたいですね。
それには、「食べるもの以外は買わない」という姿勢も大切だと思います。
食品ロスのことが問題になっていることもありますしね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。