パソコンにずーっと向き合って仕事してると肩が凝ってしまいますが、しばらく前から肩が凝ったなぁと感じて首を回すと、ポキっと音がするようになりました。
毎回というわけではありませんが、首を右に一回転すると一回ポキっと鳴るんです。
それまでもシャリシャリという音はしていて、ポキっという音を初めて聞いたときには「何じゃこれ?」と思ったものの、何となく気持ちがいい感じがしたのでそれからもたびたびやってました。
でもテレビか何かで「首のポキポキ音は危険」ということを聞いて心配になり、どうして首を回すとポキポキ音がするのか、首のポキポキ音は本当に危険なのかなどを調べてみることにしました。
首を回すと出るポキポキ音の原因
肩こりがひどくて整骨院に行ったときに、首の音のことを話したら「それは首の関節が鳴っているんですよ」と言われました。
手の指をポキポキ鳴らすのは若いころよくやりましたが、あれと同じことが首の関節でも起きてるのかと不思議な気がしましたね。
関節がポキっと鳴る仕組みは2015年に初めて解明されたそうで、その原理は次のようなものです。
関節は関節包というものに包まれていて、その中には空気が溶けている関節液という潤滑液が入っている。
首を回すと骨と骨の間が広がり、関節包の容積が広がって関節液の水圧が下がる。
すると溶けていた空気が気泡になって外に出ようとし、限界を超えた時にバン!と弾け、これがポキッという音として聞こえる。
(引用元:http://katosei.com/column/column141103/)
これをキャビテーションというそうです。
少し分かりにくいかもしれませんが、ペットボトル入りの炭酸飲料を考えてみると理解しやすいと思います。
炭酸飲料は圧力をかけて密封されていて、栓を開けると容器内の気圧が外気と同じにまで下がり、溶けていた二酸化炭素が気泡になって出てシュワっと音がしますが、これと同じことです。
首ポキ音は危険?
気泡が弾けるだけなら、大した問題はないんじゃないの?と思いますよね。
でも気泡が弾けるときには圧力が発生して骨に影響を与え、テレビなどでその圧力は1トンなどと報道されたのを見たときには驚いたものです。
ただこれは誇張された表現のようで、圧力は重量とそれを受ける面積で表すのですが、1トンという数値には面積の概念が抜けています。
1トンは1000kg=1000000グラムです。
これを圧力と考えるときその力を受ける面積はたいていは1平方メートルで、首ポキのときに骨が圧力を受ける面積をおよそ1平方cmとすると、そこにかかる重量は1トンの1万分の1、つまり100グラムということになります。
ここで、「なぁーんだ、たったの100グラムか」と思うのはとても危険ですよ。
「雨だれ石を穿つ(うがつ)」ということわざがあるように、たとえ小さな衝撃でも、何度も繰り返されると深刻な事態も起こりえます。
特に首の骨のまわりには神経や動脈、静脈が走っていて首ポキを何度も繰り返していると、それらに損傷が起きることも考えられます。
頚骨動脈や頚骨静脈の血管は損傷を受けやすく、衝撃によって変形して血栓ができれば、その血栓が全身にまわり、脳梗塞や心筋梗塞の危険性もゼロではないと言うことです。
やっぱり首を回したときに出るポキポキという音は危険だったんですね。
それならどうすればいい?
肩こりのときに首ポキをやるのは気持ちがいいからで、肩こりが首ポキで多少なりとも改善されるからです。そして首ポキはクセになっちゃいます。
首ポキは危険だからやっちゃダメ、と言われてもどうしたらいいの?
首ポキで気持ちが良くなるのは、音がするからではなく首や肩の筋肉のストレッチ効果なんですね。
だから肩や首がこったと感じても首を回さないようにすること、そしてストレッチでこりをほぐすようにすることです。
その前に首ポキは危険だとしっかり認識することも大切ですよ。
首の関節は肩のようにグルグル回す構造にはなっていませんから、首を回すのは関節に負担がかかります。
首を回したときに出るポキポキ音は首の関節の悲鳴だと思って止めましょう。
まとめ
- 首を回したときに出るポキポキ音は、関節包内にできた気泡が弾ける音
- 一回の衝撃は小さいけれど、何度も繰り返すと深刻な事態も起こりうる
- 肩がこって首ポキをしたくなったら、ストレッチで肩こりを解消するようにする
今まで何気なくやっていた首ポキが、脳梗塞や心筋梗塞の危険性があるとは驚きでした。
これからは肩がこっても首まわしは絶対にしないようにしないといけませんね。。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。