若いころはそうでもなかったんですが
結婚して子供ができ、その子供が成長するにつれ
安産祈願や七五三、学校の合格祈願などで
神社に参拝する機会がだんだんと増えていきました。
いわゆる神頼みというものなんですが
頼みごと、ましてや神様に何かを頼むのですから
ちゃんとした作法で神様に礼節をつくしたほうが
ご利益も厚いというものですよね。
私の両親は私を神社に一度も連れて行ってくれなかったので
参拝の作法をまったく知らず困りました。
今回はかっての私のように参拝の作法を知らない人のために
神社に参拝するときの正式な作法をご紹介します。
参拝は鳥居をくぐるところから始まる
大きな神社には必ず鳥居がありますね。
鳥居は神様の家の玄関とも言えるものですから
くぐるときには服装を整え軽く一礼してから通るようにします。
神様の前で一礼をすることを「一揖(いちゆう)」と言い
軽い一礼を「小揖(しょうゆう)」、深い一礼を「深揖(しんゆう」と言います。
参道の中央は「正中」といって神様が通られるところなので
中央を避けて小揖します。
小揖が終わったら、そのまま中央を避けゆっくりと参道を歩きます。
また、冬の寒い時期にはコートやオーバーは一旦脱ぎますが
初詣などで人が多いときにはその限りではありません。
手と口を清める
参道を進むと手水舎(ちょうずや)があり、ここで参拝者は手と口を清めます。
その手順にもちゃんとした作法があります。
- 手水舎の前で軽く一礼をする。
- 右手にひしゃくを持って水をくみ、その水を左手にかけて左手を清める。
- ひしゃくを左手に持ちかえ、2と同じように右手を清める。
- 再び右手にひしゃくを持ち替え、左の手のひらに水を受けその水で口をすすぐ。
- もう一度左手を清める。
- 両手でひしゃくを持って立て、ひしゃくの柄に水を流す。
- ひしゃくを伏せてひしゃく置き場に戻す。
ひしゃくで水を汲むのは一度だけです。
一度で汲んだ水ですべてを清められるように
少し多めに汲むようにするといいでしょう。
参拝
参拝は二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)で行います。
- 拝殿の正面に少し離れて立ち、軽く一礼をしてから近づきます。
- 鈴があったら鳴らし、お賽銭箱があればお賽銭を入れます。
- 二拝(深いおじきを二回)をする。
- 胸の高さで両手を合わせ、左手を少し上にずらして二拍手をする。
- ずらした左手を元に戻してから両手を下ろす。
- 一拝をする。
- 最後に少し離れて軽く一礼をする。
これは少し丁寧な作法で一揖二拝二拍手一拝一揖というもので
1と7は省略してもよいとされています。
お賽銭はもともと田んぼで穫れたお米や
畑で穫れた野菜などに代えて捧げるようになったものです。
乱暴に投げ入れることのないようにそっと入れるようにします。
参拝は二拝二拍手一拝が基本ですが
出雲大社のように二拝四拍手一拝のところもあります。
その神社の決まりを守って参拝するようにしましょう。
お参りが済んだら鳥居を出てから最後に軽く一礼をして帰ります。
まとめ
神社に参拝するときの正式な作法
- 鳥居の前で服装を整え軽く一礼をする
- 参道は中央を歩かない
- 手水舎(ちょうずや))で手と口を清める
- 拝殿の中央で軽く一礼をしてから参拝する
- 二拝二拍手一拝が基本
- 最後に鳥居を出てから軽く一礼をして帰る
ちゃんとした参拝の作法をマスターしておけば
どこの神社に行っても恥ずかしくありませんね。
(出雲大社のような特別な作法があるところは別ですが。)
子供といっしょに神社に行ったときも、「参拝はこうするんだよ」と教えてあげられ
親としての株があがること間違いありません。
ご利益も上がりそうでうね。
私が町内の役員をしていたときには
正式参拝、つまり拝殿に上がる昇殿参拝もしました。
そのときは、神官さんが祝詞を上げる間の平伏や
玉串拝礼などややこしいしきたりに悩んだものでした。
でも、そんなことは一生のうち何度もありませんし
知らなくても恥ずかしいことではありません。
とりあえずは神社に参拝するときの作法を知っていれば
一生不安なく神社に行けるということですね。
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。