地下鉄や鉄道網が整備されている大都市はともかく、中小都市に住んでいる人にとって車はもう必需品ですね。
成人している人ひとりに1台というような感じです。
私の住んでいる街は人口5万ほどの小さな都市ですが、スーパーの駐車場は平日でも車でいっぱいです。
先日、車で信号待ちで止まっているとすぐ前にBMWの「ミニ」が止まっていて、何気なくナンバーを見ると「3ナンバー」でした。
そのときの私の記憶は、「3ナンバーは排気量が2000ccを超える車で税金も高い」という認識で、3ナンバーの車に乗っている人を「お金持ち~」なんて言って冷やかしていたのを思い出しました。
でも、「ミニに2000ccを超えるのはないはず」と思ってミニのことをいろいろ調べているうちに今まで何となく支払っていた自動車税のこともはっきりと分かってきました。
自動車の税金の決まり方
自動車に関係する税金は3種類あります。
・自動車税(地方税)
・重量税(国税)
・取得税(地方税) の3つです。順番に見ていきましょう。
自動車税
毎年4月1日時点で自動車の所有者か使用者に課される税金で、自動車税の税額は排気量によって決められています。
排気量 | 税額(自家用車) |
軽自動車 | 10,800円 (新車時のみ) |
1000cc以下 | 29,500円 |
1000cc超 1500cc以下 | 34,500円 |
1500cc超 2000cc以下 | 39,500円 |
2000cc超 2500cc以下 | 45,000円 |
2500cc超 3000cc以下 | 51,000円 |
3000cc超 3500cc以下 | 58,000円 |
3500cc超 4000cc以下 | 66,500円 |
4000cc超 4500cc以下 | 76,500円 |
4500cc超 6000cc以下 | 88,000円 |
6000cc超 | 111,000円 |
(2019年9月30日以前に新車登録した場合。10月1日以降の場合は税率引き下げあり。)
この税額は排気量のみによって決められ、車体の大きさは関係ありません。
重量税
新車購入時あるいは車検時に車の重量によって課税される税金です。
その税額はエコカー減税などがあってややこしいのですが、エコカー減税がない自家用車の場合、次のようになっています。
税額(自家用車) | |||
車重 | 右以外期間 | 13年経過 | 18年経過 |
軽自動車 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
0.5トン以下 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
0.5トン超 1トン以下 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
1トン超 1.5トン以下 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
1.5トン超 2トン以下 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
2トン超 2.5トン以下 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
2.5トン超 3トン以下 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
↑車検実施時の自動車重量税(2年分)
初めのうちは0.5トンごとに、1年で4,100円が課税されるしくみです。(軽自動車は別。)
ここでも車体の大きさは関係ありません。
環境性能割(自動車税環境性能割)
2019年10月1日に消費税が10%に上がり、それまであった車を購入したときにかかる税金でであった自動車取得税が廃止され、環境性能割が導入されました。
環境性能割は自動車を取得したときに取得額に課税される税金のことで、環境負荷軽減に応じて非課税、1%、2%、3%の4段階に分けられます。
新車からの経過年数によって課税対象額が違ってきます。
なお、車の取得金額が50万円以下の場合は非課税です。
このように3つの税金すべてについて車体の大きさは関係ありません。
自動車の税金はナンバーで決まるのではない
自動車のナンバーの種類は排気量と大きさで決まります。
すなわち、「3ナンバー」の自動車の定義は排気量が2000ccを超えるもの、あるいは全長4.7m・全幅1.7m・高さ2.0mのうちいずれかを超えるものです。(ディーゼル車は排気量は勘案されません。)
そして、自動車にかかる税の課税対象になるのは排気量と重量と取得価格だけで、大きさは関係ありません。
つまり、車体が大きくて3ナンバーになっていても排気量が小さければ自動車税が、重量が小さければ重量税が安くなるわけです。
車体が大きい3ナンバーなら車重も重いだろうから税金も高いだろうという推測はできますが、そうとばかりは言えず、「3ナンバーは税金が高い」という私の認識は間違っていたんですね。
そして「3ナンバーは排気量が大きい」という認識も間違っていました。
ここで話を冒頭のミニに戻します。
ミニの排気量はすべて2000cc以下で、これだけなら5ナンバー枠です。
ところが、2014年4月のフルモデルチェンジのときに全幅が1.7mを超えてしまい、3ナンバーになってしまいました。
ちっちゃくて可愛いミニだったのに、大きくなってしまっていたんです。
いつまでも可愛いままでいて欲しかったんですけど・・・・。
まとめ
・自動車にかかる税金は、自動車税・重量税・環境性能割の3つ
・自動車税は排気量で、重量税は車の重量で、環境性能割は取得価格で決まる
・ナンバーの種類は排気量か車体の大きさによって決まる
・従って、車体が大きい3ナンバーの車でも排気量が小さければ自動車税は安い
今までイマイチあやふやだった自動車の税金とナンバーの区分けがようやく理解できました。
それにしても自動車の税金って高いと思いませんか?
ただでさえ高いと思っているのに、環境負荷が大きいとして
新車から13年経った古い車は自動車税が15%上がります。
古い車に長く乗っているということは
資源を有効に使っているということなので
逆に減税してもらいたいくらいです。
それに、排ガスに含まれる温室効果ガスが多いからといって
ほとんど乗らない車にも同じように課税するのは納得できませんね。
地球温暖化によって南極の氷が溶けていると言われてきましたが
NASAの発表によると、南極の氷はむしろ増えているそうです。
「地球温暖化は嘘だった」なんてことになったら
温暖化防止に使った労力や費用は全く無駄だったことになりますね。
どこが責任を取ってくれるんでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。