社会の一員として生活しているからには、誰かとの人間関係が生じてくるのは避けて通れませんね。
そして誰かと関係を持つといろんな感情が湧いてきます。
喜怒哀楽の感情の中でも怒りのパワーは最も強力で、ひとつ間違えると人間関係を壊してしまいかねず、更には健康にも問題を生じさせることもあります。
あなたの周りにもいませんか?いつもニコニコしていて愛想が良く、「私もあんな人になりたい」と思えるような人が。
「何があってもいつもニコニコ」はちょっと難しいかもしれませんが、怒りをコントロールできるようにはしたいですね。
今回はスピリチュアルなことに興味がある私がいろんな本を読みあさり、怒りをコントロールするにはこれがいい、と思える方法を自分なりにアレンジしてご紹介します。
怒ることのメリットとデメリット
どうすれば怒りをコントロールできるかということの前に、怒ることのメリットとデメリットにはどんなことがあるのかを見てみましょう。
怒ることのメリット
1.ストレス解消になる
頭に来ているときに相手に思いのたけを全部ぶちまければスッキリしますね。
でも、相手にとってはそれがストレスの種になってしまうこともあります。
2.相手より優位に立てる
怒っているときには常に相手よりも上の立場にいるという優越感が生まれているはずです。
これは相手が上司であっても同じで、「課長は何も分かっちゃいない」と怒っているときにはその問題に関しては課長よりも立場が上だという心理があります。
これがもし相手が天皇陛下だったらどうでしょう?
天皇陛下に対して怒るなんてことはありませんね。
それは自分が天皇陛下より上なんてことは決してないからです。
3.反面教師を勉強できる
やるべき義務を怠った人に怒ったときには、「自分はあんな人間にはならないぞ」という気持ちが湧いてくることもあり、「人のふり見て我がふり直せ」という反面教師を勉強できるチャンスです。
こうして見てくると、怒ることのメリットはそんなにないようですね。
そのときはストレスが解消しても、怒ったあとに「何であんなこと言ってしまったんだろう」と自己嫌悪に陥ることもよくあります。
怒ることに関して何らかの負い目を感じているのかもしれません。
怒ることのデメリット
1.相手との関係が悪くなる
感情にまかせて相手に怒りをぶつけてしまえば、相手との関係が険悪になるのは当然です。
「あんなことで怒るとは思ってなかった」とイメージを下げてしまったり、「怒りっぽいヤツ」「付き合いにくいヤツ」などと相手から距離を置かれてしまうようになることもあります。
これは仕事上のことでも同じことで、怒られた相手はそれ以降は本心を隠すようになってしまうでしょう。
2.血圧が上がる
「そんなに怒ると血圧が上がるぞ」とよく聞きますがこれは本当のことで、怒って興奮すると血圧が上がります。
動物は天敵に出くわしたときには興奮して血圧を上げ、血流を増やして一目散に全力で逃げ回りますが、人間も大昔は天敵がたくさんいて、そのメカニズムが今でも生きているのです。
血圧が上がるだけならまだしも、怒りっぽい人やすぐに食って掛かる人は心房細動という不整脈を起こしやすいという研究結果もありますし、急激な血圧の上昇は寒い日のお風呂の脱衣場のように脳梗塞や心筋梗塞につながることもあります。
3.怒りは伝染しやすい
誰かに怒られたときに、「何であんなことで怒られなきゃいけなんだ」と逆に頭に来ることってよくありますね。
怒りが怒りを呼ぶこともあるんです。
また、怒りっぽい人の近くにいるとその影響を受けやすくなって怒りっぽくなってしまうそうです。
家庭や職場の人がみんな怒りっぽい人ばかりなら、その雰囲気はギスギスしたものになってしまい、精神衛生上にも良くないことは明らかです。
こうして見てみると、怒ることにはメリットよりもデメリットのほうが大きいような気がします。
やはりなるべく怒らないようするに越したことはなさそうですね。
怒りをコントロールするには?
怒りをコントロールする、つまり怒らないようにするにはどうしたらいいのか、多少スピリチュアルなことも含まれるかもしれませんが、私が学んで効果があった方法をご紹介します。
1.自分の感情に気づく
怒りの気持ちを抑えようと思ったら、まず自分がどんな感情でいるのかに気づかなければいけませんが、これがなかなか難しいことです。
怒るときは感情のまま怒りを発散しているだけで、自分がどんな感情でいるのかなど気にかけていないことがほどんどです。
怒りを表に出したくないと思ったら、自分が今どんな感情でいるのかを冷静に考えていると、その間に怒りの気持ちが治まってきます。
怒りをコントロールすることをアンガーマネージメントと言うそうで、そこでは6秒ルールというものが提唱されています。
どういうものかと言うと、怒りの感情は原因があってから6秒間でピークを迎えるので、深呼吸したり数を数えたりしてその6秒間をやり過ごせば怒りは消えていくというものです。
私の場合にはその6秒間(6秒とは限りませんが)を、自分の感情に目を向けることに使うというわけですね。
2.笑顔を意識する
「笑う門には福来る」とはよく知られたことわざですね。
楽しいことや嬉しいことが何もなくても、ただ口角を上げて笑顔になるだけで幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌が増えるそうです。
それと不思議なことに笑顔のときには怒りの感情は抑制されるみたいなんです。
私は車の運転席に座ったときには笑顔を作るようにしています。
交通ルールやマナーを知らない人があまりにも多く、以前はすぐに怒りの言葉を発していましたが、笑顔で運転するようになってからはあまり怒らなくなりました。
対向車の運転手さんから見ればちょっと異常に見えるかもしれませんけどね。
3.地球上の生き物は全てつながっていると思う
宇宙は138億年前のビッグバンから始まったということはご多くの方が知っています。
そして最初に水素やヘリウムといった軽い元素ができ、やがて星が生まれて炭素や酸素、鉄などの重い元素ができてその星が爆発して重い元素が宇宙にばらまかれて集まり、46億年前に地球ができました。
地球では38億年前に最初の生命が誕生したと言われていて、その後環境の変化に適応しながら延々と生命の循環が続けられているわけです。
つまり、私達の大元の祖先は地球に最初に生まれた生命であると言え、私達は同じ生命体から進化してきたと言えるでしょう。
私達の祖先を気の遠くなるほど昔へさかのぼってみると同じ生命体であったということを思うと、生命を持つものはみなつながっていて、怒りを覚える人どころか地球上の全ての生き物がいとおしく思えてきませんか。
そう思えるようになれば、誰かに怒りを覚えるなんてことはなくなるでしょう。
4.正しいことよりやさしいことを選ぶ
あなたは人から「やさしい人」と思われたいですか?それとも「言ってることは正しいが冷たい人」と思われたいですか?
もちろん前者ですよね。(後者の場合もあるかもしれませんが)
人が誰かに怒りを感じるとき、根底には必ず「私は正しい」という思いがあるはずです。
例えば、並んでいる行列に割り込まれたときには「お前は間違っていて、ちゃんと順番を守っている私は正しい」と思いますね。
その場面で「この人にもそれなりの理由があるんだろう」とやさしい気持ちになることができれば、怒らなくてもすみます。
赤の他人に対してそんな気持ちになるのは難しいことなんですけど、赤の他人だからこそそんな気持ちを持つことが大切なんではないでしょうか。
物の見方を変えれば見るものが変わるのです。
ましてや家族や知人に対してはなおさらですね。
まとめ
怒りをコントロールするには?
- 自分の感情に気づく
- 笑顔を意識する
- 地球上の生き物はすべてつながっていると思う
- 正しいことよりやさしいことを選ぶ
私は周りの人から「結婚してから丸くなった」と言われるようになりました。
でもそれは私が怒りを覚えなくなったわけではなく、怒りを抑えて表に出さないようになったからです。
イエス・キリストは「右の頬を打たれたら、左の頬を差し出しなさい」と言ったということですが、私にはまだまだそこまで悟りの境地にたどり着くことはできません。
イエスや仏陀のように何事にも動じることなく、いつもニコニコしていられるようになったら最高ですね。
最後までご覧いただき、どうもありがとうございました。