岐阜県の飛騨地方の冬って本当に寒いですね。
高山市の六厩(むまや)というところは、人が住んでいるところでは本州で一番寒いと言われているほどです。
その飛騨市古川町に春の訪れを告げるお祭りが古川祭です。
今回は古川祭2019の日程などの開催情報や起し太鼓のこと、混雑具合などについてご紹介します。
古川祭2019 開催情報
古川祭2019
開催日:2019年4月19日(金)・20日(土)
開催場所
- 気多若宮神社(けたわかみやじんじゃ)
- 古川祭広場
- 飛騨市古川町市街地
問合せ先:飛騨市観光協会
電話:0577-74-1192
起し太鼓とは?
古川祭は気多若宮神社の例祭です。
祭りの開始を知らせるために神社の氏子区域を太鼓を鳴らして回って知らせる風習は各地で見られますが、その太鼓打ちが時代とともに変化して行事として定着したのが起し太鼓です。
数百人のさらしを巻いた上半身裸の男たちが櫓を担ぎ、櫓の上のに置かれた太鼓を叩きながら町内を巡行します。
- 時間:4月19日21:00~20日未明
- 発着地:古川まつり広場
さらに、起し太鼓の後ろを棒に小太鼓をくくりつけた付け大鼓というのが突っ込みます。
付け大鼓は12本あって、どれだけ起し太鼓に近づけたかを町内同士が競うもので、古川町の男衆の「古川やんちゃ」という荒っぽい性格を表したような激しいバトルが繰り広げられます。
↓ 起し太鼓と付け大鼓(9分40秒頃からバトルになります。怖い!)
また、付け大鼓では出陣前に若い衆が立てた棒の上に登って消防出初式のような「とんぼ」といわれる曲技を披露します。
こうしてみてくると起し太鼓は男性だけのもののように感じられますが、女性も関わります。
起し太鼓の担当となった組では提灯を持って太鼓の行列に参加したり、お客様の料理を作ったり救護などの仕事で参加するなど、女性も大忙しのお祭りとなります。
古川祭は男も女もそろって参加するお祭りなんです。
古川祭の混雑ぶりは?
古川祭の混雑はものすごいですよ。
古川祭の見どころのひとつである起し太鼓は夜間に行われるんですけど、参加する裸男だけでも数百人いてそこに見物する人が加わるので、発着場のまつり広場は人、人、人で埋め尽くされます。
起し太鼓に気を取られているとひったくりに遭うこともあるので気をつけましょうね。
↓ 普段は人通りも少ないまつり広場が
↓ 4月19日の夜にはこんなことになっちゃいます
昼は昼で屋台の曳き廻しがあるので道路はそれなりに混雑します。
古川祭、2日目の曳き揃えが始まりました。 pic.twitter.com/TXjTk2wAYZ
— りょう🍆🍅神山市民 (@Ryo_R158) 2018年4月20日
けっこうな人の数ですね。
でも屋台が通る時間帯以外はそれほどでもないので、風情のある白壁土蔵街や鯉が泳ぐ瀬戸川は比較的ゆっくり見られますよ。
古川祭へのアクセス
公共交通機関を利用する場合
古川祭が行われるまつり広場や市街地はJR飛騨古川駅を降りるとすぐです。
JR飛騨古川駅へはJR名古屋駅から
- JR東海道本線・特急ワイドビューひだ号富山行きで2時間44分
- JR東海道本線で岐阜駅へ→JR高山本線・飛騨古川駅行きに乗り換えて4時間1分(乗車時間のみ)
- 徒歩で名鉄バスセンターへ(7分)・高山濃飛バスセンター行きに乗車、終点で下車→隣接するJR高山駅でJR高山本線に乗り換えて3時間1分(乗車時間のみ)
(4月19日には名古屋駅からの高山行きを飛騨古川まで延長する臨時列車も運行されます。)
車を利用する場合
- 東海北陸自動車道・飛騨清見ICより県道90号線経由で約25分
そこそこの山道ですよ。
- 中央自動車道・松本ICより国道158号線、国道41号線経由で約2時間
こちらも山道です。
古川祭の駐車場と交通規制
駐車場
古川祭では次の5つの臨時駐車場が用意されます(約1,000台分)。
- 古川中学校臨時駐車場(19日午後1時~20日午前1時半まで)
- トレーニングセンター駐車場(19日午前9時~20日午後8時まで)
- アルプス薬品工業駐車場(19日午前9時~20日午後8時まで)
- 古川小学校臨時駐車場(19日午前9時~20日午後8時まで)
- 若宮駐車場(終日)
古川祭には多くの人が車で訪れ、また市内にはほとんど駐車場がないためアクセスには公共交通機関を利用したほうがいいでしょう。
交通規制
古川祭では起し太鼓や屋台が通るため、19日の午後0時から20日の午後8時半まで市街地のあちこちが通行止めになります。
臨時駐車場への出入りは可能ですが注意が必要です。
(昨年の4月19日の起し太鼓進行順路と交通規制案内図はコチラ。20日の屋台曳行順路と交通規制案内図はコチラ。)
古川祭は屋台もスゴい
古川祭は起し太鼓が有名ですが、ユネスコの無形文化遺産に登録されているだけあって屋台も見事なものです。
古川町には全部で9基の屋台があり、金の装飾を施された屋台が古川の町並みを曳行される姿は感動的です。
9基のうち2基の屋台にはからくり人形が仕掛けられていて、19日と20日の両日、市内各地で見事なからくりを披露してくれます。
どこでやってるか分からなければ、20日の午前9時にまつり広場に行けば見られます。
さらに子供歌舞伎が行われる屋台もあるんですよ。
夜には提灯がつけられて幻想的な雰囲気を味わえます。
古川町ってそんなに人口は多くないのに、1基数億円もするといわれる豪華な屋台を9基もよく作ったものですね。
古川でおすすめの宿
私は古川で宿泊したことは一回しかないんですが、その一回の宿が当たりでした。
その宿は、創業が明治時代という歴史のあり国指定登録有形文化財にも指定されている八ツ三館(やつさんかん)という旅館です。
ホテルのような豪華さはありませんが、ゆっくりと落ち着いたひとときを過ごせる宿です。
すべての従業員がにこやかな笑顔で仕事をしていて、こちらまでなぜか嬉しくなってしまいました。
食事は別室(食堂ではなく個室です)でいただきますが、食事が運ばれるタイミングが「どこかで見ているんじゃないの?」と思わせるほど絶妙で、美味しい料理が少しづつ、何種類も運ばれてきます。
もちろん、飛騨牛もありましたよ。(少し太ってしまいました。翌日は町内を歩き回ってもとに戻りましたが。)
真夜中でもお風呂に入れるのも良かったです。
誰もいない大浴場に一人で入ってボーッとするのもいいもんです。
あと、館内ではスリッパがいらないのも心地よかったですね。
宿泊料金もバカ高いというわけでなく、こういうのをおもてなしと言うのか?と思えるおすすめの宿です。
もっとも古川祭のときには相当前からの予約が必要ですけど。
終わりに
古川町ってそんなに大きな町ではないのに、1月の「三寺まいり」や9月の「きつね火まつり」、そして4月の「古川祭」と伝統行事がたくさんあります。
白河町の人たちの信心深さを感じます。
アニメ映画「君の名は」でも気多若宮神社が出てきましたね。
一山越えた高山ほど観光地化が進んでなくて、素朴な田舎の雰囲気が味わえるところです。
どのお店の店員さんもにこやかで、気さくで温かい人ばかりです。
古川祭を見に行ったら白壁土蔵街をゆっくり歩き、お店の人との会話を楽しんで癒やされてみるのもいいのではないでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。