日本で歴史上有名な戦いと言えば桶狭間の戦いや関ヶ原の戦いなどがありますが、それよりはるか昔、源氏と平家が戦った壇ノ浦の戦いもそのひとつです。
「驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」と平家物語によまれ、栄華を誇った平家が滅亡して歴史の舞台から姿を消した戦いです。
その壇ノ浦の戦いで滅びた平家一門を偲んで盛大に、そして豪華絢爛に催されるのが下関海峡まつりです。
下関海峡まつりは毎年30万人以上の観光客が集まる市民も参加することができるお祭りです。
今回は下関海峡まつり2019の日程や見どころなどについてご紹介します。
下関海峡まつり2019の開催情報
下関海峡まつり
日程:2019年5月2日(木)~4日(土・みどりの日)
開催予定時間(変更になる場合もあります)
- 5月2日 神事 10:00~15:30
- 5月3日 先帝祭 9:30~15:00 / 源平まつり 9:40~17:00
- 5月4日 巌流島フェスティバル 13:00~16:30
場所:山口県下関市市街地周辺(唐戸市場から赤間神宮付近)及び関門海峡海上
問合せ先:下関市観光交流部観光政策課
電話:083-231-1350
下関海峡まつりは甲冑姿の武士や、華やかな衣装をまとった官女が登場するイベントが多いため、雨が降ると中止になるものがたくさんあり、中止は当日の朝に決定されます。
下関海峡まつりの見どころ
下関海峡まつりは3日間に渡っていろんなイベントが目白押しですが、5月2日は神事だけですし、4日は巌流島に渡らなければいけないし、一番の見どころは5月3日の先帝祭と源平武者行列、源平船合戦の三つでしょう。
1.先帝祭
先帝祭とは先の帝(みかど)を偲ぶお祭りのことで、わずか8歳で祖母と壇ノ浦に身を投げた安徳帝(天皇)を偲ぶ赤間神宮で行われる祭事です。
豪華絢爛な衣装を着た5人の太夫が上臈道中(じょうろうどうちゅう)で町中をパレードし、上臈参拝(じょうろうさんぱい)で安徳帝の御霊を弔います。
上臈道中は5月3日の9:30から伊崎町をスタートし、上臈参拝は同日の13:00から赤間神宮でとり行われます。
生き残った平家の女官たちは遊女に身を落としながらも毎年の安徳帝の命日には身を清め、御影堂(お墓)に参拝していました。
そのならわしが営々と現代にまで引き継がれています。
太夫(おいらん)が主人公なのもそういった歴史があるからで、上臈参拝は地域伝統芸能大賞を受賞したこともあります。
2.源平武者行列
甲冑に身を包んだ武士と、艶やかな衣装で身を包んだ官女たちが源氏側と平氏側に分かれて市内を行進します。
これだけの重装備の武者行列はちょっと見たことないですね。
この行列に参加している武者や女官たちは一般公募で募集した市民なんですよ。
でも武者や女官になるには参加費が必要なんです。
源義経は30,000円、平宗盛と平清宗の親子は35,000円もします。
「タダじゃないのか」と思ってしまいますが、あれだけの衣装やカツラですから当然かもしれませんね。
行列の途中で沿道の見物客から羨望の眼差しとともにカメラのシャッターを切られるのは、さぞいい気分でしょう。
源平武者行列は5月3日の9:35にグリーンモールをスタートします。
3.源平船合戦海上パレード
源氏と平家が雌雄を決した壇ノ浦の戦いを再現しています。
鎧を着た武士たちが船の数は何と80隻以上。
この船に乗船する武士も公募された人たちです。
下関海峡まつりの交通規制
下関海峡まつりの源平武者行列と上臈道中は一般道路で行なわれるので5月3日の9:00から交通規制がかかります。
パレード通過後は交通規制は解除されますが、混雑が激しいのでアクセスは公共交通機関の利用がおすすめです。
下関駅からメイン会場(姉妹都市広場)まではバスで約9分の距離で、5月3日には臨時バスも運行されます。
どうしても車でという場合は、下関ICが一番近いインターです。
下関ICからメイン会場までは約10分ほどですが、5月3日は渋滞で1時間半かかったといった話もありました。
駐車場は?
下関市には唐戸市場駐車場や下関市営赤間町駐車場など公営の駐車場がいくつもあります。
- 唐戸市場駐車場(572台):赤間神宮まで徒歩約12分 30分/120円 6:00~11:00までは1時間無料、それ以外の時間帯は2時間無料
- 下関市営赤間駐車場(300台):赤間神宮までは徒歩約13分 1時間まで100円 以降20分ごとに100円
- カモンワーフ駐車場(95台):赤間神宮までは徒歩約12分 30分/120円
- 下関市役所駐車場(201台):赤間神宮までは徒歩約16分 1時間/200円 12時間までごとに最大800円 1時間以内は無料
- 海響館駐車場(395台):赤間神宮までは徒歩約18分 20分(平日は30分)/100円
(マークをクリック、またはタップすると左側に詳細が表示されます)
(しものせき観光駐車場マップはコチラ)
マイカーでの観光客が多いため、駐車場はすぐに満車になってしまいます。
車で行く場合にはなるべく早く到着するようにしましょう。
グルメも楽しみ
源平ふく鍋
下関の名物といえばふぐですね。
地元では「ふく」を呼んでますが、このふぐを使った味噌汁が「源平ふく鍋」と称して5月3日の10:00からメイン会場の姉妹都市ひろば横で振る舞われます。
1杯300円で2000杯限定です。
あっという間に売り切れてしまうので早く並びたい所ですが、先帝祭も武者行列もいい場所で見たいし・・・・悩むところですね。
下関グルメ屋台村
ふぐなどの地元の食材を使った屋台が10店舗以上出店する下関グルメ屋台村が、5月3日10:00から姉妹都市ひろば横で開店します。
「ふくの唐揚げ」や「くじらの竜田揚げ」など地元ならではのグルメが楽しめます。
こちらも売り切れ御免なので、お目当てのものがあれば早めにメイン会場の姉妹都市ひろばを目指しましょう。
最後に
歴史には疎い私ですが、壇ノ浦の戦いは桶狭間の戦いや関ヶ原の戦いなどと比べると、何故か物悲しく感じます。
それは、滅亡を悟った平家一族が女も子供も壇ノ浦に身を投げたためか、あるいは怪談「耳なし芳一」が平家の亡霊を題材にしたものだからだと思います。
わずか8歳で身を投じなければならなかった安徳天皇のことを思うと、切ない気持ちになってきます。
下関海峡まつりは、そんな安徳天皇の御霊を慰めるための先帝祭を中心としたお祭りです。
ゴールデンウィークでワイワイと騒ぐのもいいですが、政権争いに敗れて波間に消えていった命のことに思いを馳せるてみるのもいいかもしれませんね。
下関海峡まつりには、源平合戦に関係のない宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で有名な巌流島に渡って楽しむ巌流島フェスティバルもありますよ。
5月4日に開催され、剣道大会や大綱引き、コンサートなどが催されます。
ただし、巌流島への渡航費(関門汽船 往復1,600円 小どもは半額)が必要です。
乗船場は下関唐戸桟橋で、5月の3日と4日は特別ダイヤになって午前8時台が1便、午前9時台から午後7時台までは1時間に2便に増便されます。
2019年のゴールデンウィークは新天皇即位があり、10連休というロングバケーションになります。
長い休みに本州の西端まで足を運んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。