伊勢神宮はパワースポットではありません 参拝したら何をする?

 

昨今のパワースポットブームには止まるところを知らず

テレビやラジオ、雑誌などでいっぱい特集が組まれています。

 

なかでも第62回の式年遷宮を終えた伊勢神宮

日本最大のパワースポットとして報道され

その人気に拍車がかかっています。

 

そんなパワースポットブームに水を差すわけではないんですが

伊勢神宮はパワースポットでも何でもないんです。

 

今回は伊勢神宮がパワースポットでないことなど

伊勢神宮のことについて書いてみたいと思います。

 

 

伊勢神宮

 

 

 

伊勢神宮はパワースポットではない

 

伊勢神宮の正式名称は前に地名のない「神宮」です。

つまり、日本に数ある神宮のなかでも最高位に位置する神宮です。

 

そして伊勢神宮には皇大神宮(内宮)に天照大御神が、

豊受大神宮(外宮)には豊受大御神が祀られています。

 

天照大御神は皇大神宮の名からも分かるように

天皇・皇室の御祖神であります。

 

また、豊受大御神は衣食住の神様で

天照大御神のお世話をする神様です。

 

つまり、天照大御神は天皇家と日本国の永遠の繁栄のために

伊勢神宮に鎮座されているのであり

庶民のための神様ではないのです。

 

そこに行けば願いがかなったり

運気が強まるというのがパワースポットです。

言ってみれば庶民の安直な運気上昇を願う場です。

 

伊勢神宮がそんな場所であるはずありませんよね。

天皇家の御祖神なんですから。

 

伊勢神宮がパワースポットだというのは

商業ベースにのせたいメディアが勝手に流した

嘘の情報にすぎません。

 

伊勢神宮外宮の三つ石や内宮の四至神が

パワースポットだと紹介しているサイトもありますが

そこはどちらも注連縄で結界が張られている神聖な場所です。

 

そのような場所に平気で入り込み

手で触れるなどという行為は聖域を荒らし

大変不敬で神宮に対して失礼なものです。

 

興味本位で伊勢神宮を訪れる人が多くなり

常識から外れた行為をする者が増え

神社側でもそのような認識や情報発信は

迷惑の種になっています。

 

伊勢神宮の関係者の方も

「伊勢神宮にはパワースポットなど存在しない。

それは有名人が勝手に広めているだけ。」とおっしゃっています。

 

 

私幣禁断

 

伊勢神宮の原則は「私幣禁断」です。

 

これはちょっと難しい言葉ですけど

「弊」は神様への貢物で

伊勢神宮は私弊、つまり天皇以外の者の奉弊は禁止でした。

 

個人的な願いをかけることは禁止されていて

お賽銭も認められない、ということです。

 

個人的な願いをかけることが禁止されている場所が

パワースポットだったらおかしいですよね。

 

それで伊勢神宮の内宮にはもともと

お賽銭はなかったんです。

 

でも、私弊禁断を知らない人がお賽銭を投げ込むため

お金が地面と接触して聖域が汚れるのを防ぐために

内宮にも外宮にも白い布が敷いてあります。

 

さらに式年遷宮が終わったあとは参拝者が急増し

お賽銭を投げ込む人があまりに増えたため

仮のお賽銭箱も設置されました。

 

「お賽銭箱があるから入れなきゃ」なんて思ってはいけませんよ。

伊勢神宮はあくまで私弊禁断なんですから。

 

 

伊勢神宮に参拝するときにはどうする?

 

 

伊勢神宮で願い事をしてはいけないなら

何をするところなの?という疑問が浮かびますね。

 

伊勢神宮は感謝の意を神様に伝えるところです。

「おかげで今日まで生きてこられました。どうもありがとうございます」と

心の底からただひたすら感謝すればいいのです。

 

伊勢神宮にお参りすることを「おかげ参り」と言うのはこのためです。

 

感謝することによってまた感謝するようなことが起きる。

これが宇宙の真理なのだと多くのスピリチュアルマスターも言ってます。

 

 

まとめ

 

・伊勢神宮はパワースポットではない

・伊勢神宮ではお賽銭を投げてはいけない

・伊勢神宮に参拝したら感謝の意を伝えるだけ

 

 

式年遷宮でメディアでたびたび取り上げられ

何だか身近な存在になったような伊勢神宮。

そのために心ない参拝者も増えてしまっているようです。

 

「旅の恥はかき捨て」というのはいただけません。

鳥居の前では一礼する、参道の真ん中を歩かないなど

最低限のマナーも守って参拝したいものです。

 

伊勢神宮はずっと変わらずただそこにあり続ける存在です。

私たちも「生きていることに感謝」し「何も求めない」という

ただそこにある存在であることが大切なのかなと思います。

 

でもそんな聖人のような心境に達するのは難しいですけどね。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。