聖書やスピリチュアル系の本を読んでいると、預言者という言葉がよく出てきますね。
同じ「よげんしゃ」という発音で、漢字で予言者と書く言葉もあります。
両方とも同じような意味で使われることもあるんですけど、預言者と予言者って何が違うんでしょうか。
預言者と予言者の違い
預言者と予言者の違いは、その漢字の意味を理解すれば分かります。
預言者とは
預言者の「預」という漢字は、「あずける」とか「あずかる」というときに使う漢字です。
そして、「言」という漢字は、「ことば」という意味です。
ですから、預言者とは「ことばをあずかった者」という意味になります。
誰の言葉なのか?というと、存在を信じる人も信じない人もいるとは思いますが、神の言葉です。
つまり、預言者とは「神からの言葉を預かり、人々に伝える人」ということになります。
予言者とは
予言者の「予」という漢字は、「あらかじめ」という意味で、「言」は文字通り言うということで、将来起こることを前もって言う人のことです。(相当の確率で当たらないといけません。)
占いや占星術、霊感などを使って行う場合が多く、預言者よりもこちらのほうが馴染みが深いですね。
科学の発達した現在では、こういった予言はオカルトチックだと重要視されませんが、古代では政治を行うときに使われるなどかなりの地位を得ていたときもありました。
古代の日本では、邪馬台国の女王であった卑弥呼が占いで得た予言によって国政を動かしていたという話は有名ですね。
ノストラダムスはどっち?
ある程度の年齢の方なら、「予言」と聞けばまずノストラダムスのことを思い出すことでしょう。
Wikipediaによると、ノストラダムスは占星術師であり詩人でもあったと書かれています。
ノストラダムスが有名になったのは、1973年に五島勉さんが著してベストセラーになった本のおかげです。
あまりに昔のことなので本の題名はうろ覚えなんですが、確か「ノストラダムスの大予言(預言ではなく予言です。)」という本で、1999年に地球が何者かに征服されるとかいう内容の本でした。
本の題名からしてもノストラダムスは予言者ということが分かります。
私も買って読みました。
この本はノストラダムスが著したの四行詩集の予言集をもとにして書かれたもので、問題のくだりは「1999年7月に空から恐怖の大王が下りてきて、アンゴルモアの大王を甦らせ、マルスが世界を支配する」というもの。
当時の私は「アンゴルモアって何?マルスって何?」って感じでしたが、20世紀の終わりに世界が得体の知れない何者かに支配されるということだということは理解できました。
でも、1999年の7月になっても世界的に何も変わったことは起きず、あの予言は「ノストラダムスのたわ言」だったと世間からも忘れ去られていきました。
詩の解釈にもよるのでしょうが、世界が何か新しいものに支配されるようになったということは考えづらく、ノストラダムスのこの予言は間違っていたと言っていいでしょう。
神が決して間違わないように、預言者も間違ったことを言いません。
このことから見ても、ノストラダムスは預言者ではなく予言者だったと言えます。
有名な預言者は?
それでは、世界的に有名な預言者には誰がいるんでしょう?
聖徳太子やエドガー・ケイシー、マックス・ウェーバーなどを挙げる人もいますが、私はお釈迦様とイエス・キリストの二人だと思います。
なぜなら、二人以外は将来のことを予言していて、釈迦とイエス・キリストは生きる道を説いているからです。
神からの言葉が「将来に起こること」についてより、「人として生きる道」を説いていると考えたほうが自然ですよね。
それにしても、イエス・キリストが言った言葉には真意を理解するのが難しい言葉が多いと思いませんか?
例えば、「金持ちが神の国に入るより、ラクダが針の穴を通るほうが易しい」という言葉。
お金持ちになってはいけないということなんでしょうか。
それに比べてお釈迦様の言葉は簡単明瞭で分かりやすい。
なのに、お釈迦様が今ひとつ馴染みが薄いのは、日本人の仏教離れにも原因があるのでしょう。
お寺(お坊さん)はもっとお釈迦様の教えが聞け、皆が触れ合えるような場を作ってほしいものだと思います。
最後に
あなたは神はいると思いますか?
私はいると思っています。
ただ、「いる」というのは人などの生きているものに対して使う言葉ですが、そうではなくて神とは「宇宙を貫く真理」のことだと思います。
だから正確には、「神はいる」のではなくて、「神は存在する」ということですね。
この真理によって太陽は輝き、花は咲き、動物も人間も生きているのだと思います。
そして、人間が人間らしく、豊かに、幸せに生きられるよう説いてくれるのが預言者なのだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。