蒋介石が毛沢東に破れて台湾に逃げた理由は?

日本を抜いて世界第2位の経済大国になった中国(中華人民共和国)

人口も13億5千万人と世界一です。

ここ数年の中国は、日本との合意を無視した東シナ海での一方的なガス田開発や、ベトナムと領有権を争っている南シナ海での油田開発など、強引な海洋進出を進めています。

中国がこのような強硬な態度に出るのは、中国という国家が誕生した経緯と関係があるのではないでしょうか?

今回は史実を元に私の独断で中国ができたころのことについて語ってみたいと思います。

 

共産党と国民党

中国大陸では殷王朝の昔から覇権争いが繰り返され、漢や随、唐といった王朝が次々に誕生します。

日本も戦国時代は似たようなものでしたが、それでも天皇という絶対的な存在があり国民の精神は神道に基いていました。

それに比べ、中国の覇権争いは前王朝を倒して新王朝を築くというまさに弱肉強食の世界でした。

 

そして現在の中華人民共和国が誕生したのは第二次世界大戦後の1949年です。

その中心人物が天安門広場に掲げてある大きな肖像画で有名な中国建国の父と言われる毛沢東です。

 

それ以前の中国は毛沢東が率いる共産党蒋介石をトップとする国民党がしのぎを削っていましたが、国民党が圧倒的に優勢でした。

そんなときに日中戦争が勃発します。

日中戦争の引き金になったのは盧溝橋(ろこうきょう)事件です。

盧溝橋事件とは、満州事変によって中国を占領した日本軍が盧溝橋付近に駐留させていた部隊に何者かが発砲したという事件です。

日本側は盧溝橋付近に国民党軍が駐留していたのでこの発砲は当然国民党軍だと思い、中国政府との間に停戦協議を成立させました。

しかしその後も中国側からの発砲や襲撃が相次ぎ、業を煮やした日本軍が攻撃を仕掛け日中戦争が始まりました。

 

ここで盧溝橋で日本軍に発泡したのは共産党軍ではなかったのかという見方が多くあります。

当時の共産党は国民党にとって難敵ではありませんでした。

共産党軍はいたるところで国民党軍に追撃され逃げまわっていました。

毛沢東の悲願は共産党による一党独裁国家を築くこと。

このままでは夢どころか共産党の存在さえ危うくなってきます。

 

そこで毛沢東は国民党を弱体化させるために「国民党と日本軍を戦わせてしまえ」と考え、盧溝橋事件を引き起こしたのではないかということです。

私もこの考えは妥当なものだと思います。

なぜなら日中戦争勃発後、国民党と共産党は手を組み日本軍打倒を目指しますが、実際に前線に立ったのは国民党で共産党は後方に下がり兵力を温存させていたからです。

そして国民党軍は日本軍との戦いで疲弊し大幅な戦力の低下を余儀なくされました。

 

その後、日中戦争に続く第二次世界大戦で日本が敗れ中国大陸から撤退したあと、再び国民党と共産党が激突したとき弱体化した国民党は共産党に破れてしまいました。

 

毛沢東が、日本が第二次世界大戦に参戦して敗れ中国大陸から撤退することまで考えていたかどうかは分かりませんが、国民党と日本軍の弱体化は思った以上の成果だったのではないでしょうか?

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蒋介石は毛沢東に破れて台湾へ

 

共産党に敗れた蒋介石ら国民党は追いやられ、海を超えて日本が第二次世界大戦の敗戦で支配権を放棄した台湾へ逃げ込みます。

中国本土の人間は台湾を国として認められておらず、蒋介石も再起を図って台湾支配を進めます。

国民党の党員たちは、武力を持って昔からいた地元住民を弾圧・支配していきます。

 

そのせいで今も台湾には昔からの住民とあとから台湾に入ってきた人、ひいては中国本土の人との間には確執が残っているそうです。

そのことはさておき、中国大陸の支配を目論んでいた蒋介石でしたが、その夢を叶えることなく1979年に台湾で死去しました。

 

まとめ

毛沢東の共産党に対して優位な立場にあった蒋介石がその立場を逆転され、台湾に逃げるまでになったのは国民党と日本軍が毛沢東の策略にまんまとはまったから

というのが私の見方です。

中国はその後も領土拡大を続け新疆(しんぎょう)ウイグルやチベットを武力併合しました。

 

今の中国が侵略行為ともみえる行動を取るのは、中華人民共和国が建国されたときのような中国の侵略の歴史に大いに関係があると思います。

でもこれは毛沢東にあまりいい印象を持っていない私が少ない知識をもとに思っただけのものですので、理解が不正確なところもあるかもしれません。

実際のところはどうだったのかは読んでくださった方の判断におまかせします。

歴史に「たら、れば」は通用しませんが、もし共産党が早い時期に国民党によって壊滅させられていたら、日本はどうなっていたのでしょうね。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。