かしこまった席で洋食レストランでフルコースの食事なんてときは
他の人からどう見られるか
マナーを意識してしまいますよね。
それがもし中華料理だったらどうでしょう?
和食でも、箸の使い方ひとつをとっても
寄せ箸や迷い箸などタブーとされていることが
実にたくさんあります。
中華料理はみんなで仲良くワイワイ楽しみながら食べるもので
マナーなんか気にしなくてもいいと思いがちですが
そんなことはありません。
中華料理にはフランス料理ほど堅苦しいマナーがないので
接待にもよく利用されるようになりました。
ましてや、初対面の人と一緒に食事するときには
十分に気をつけたいものです。
今回はそんな時に困らないように
中華料理のマナーについて初歩的なところをご紹介します。
中華料理のマナー
1.席次
和食と同じように中華料理の席でも上座と下座があります。
そして、その考え方も日本とほとんど同じです。
入り口から一番遠い席が上座で、一番近いところが下座になります。
入り口に一番遠い席に主賓が座り
一番近い席に招待主が座ることになります。
ただし、景色のいい席も良いとされているので
そんなときには臨機応変に対応します。
席順は上座の方から見て左側の席が次席(二番席)、
上座の方の右側の席が三番席になり
続いて次席の左側の席が四番席、
三番席の右側の席が五番席・・・と続きます。
基本的なマナーとして、上座の方が席につくまでは
他の人は入り口付近で待つようにします。
ナプキンは全員が席についてから広げます。
2.料理の取り分け
円卓テーブルで食事をする中華料理は
洋食と違って大皿で料理が運ばれてきますから
食事をするのは料理を取り分けることから始まります。
中国では上下の身分関係を重要視するので
まずは上座に座っている方が一番最初に取り分け
続いて回し台を右に回転させて順に取り分けます。
料理を食べるのは全員が料理を取り終わってからで
このときも上座に座っている方が口をつけてから
他の人が食べるようにします。
全員に料理が行き渡って、残りを食べたいときには
自由に料理を取ってもかまいませんが
このときも回し台は右回転がルールです。
そして必ず座って取り分けます。
魚料理やかに料理など取りにくいものがあれば
お店の方に頼んで取り分けてもらっても構いません。
3.食事の時のルール
お箸の置き方
日本ではお箸は横向きに置きますが
中華料理ではお箸は縦に置きます。
れんげの持ち方
れんげを鉛筆を持つように持ってはいけません。
れんげのくぼんたところに人差し指を添え
親指と中指でつまむようにして持ちます。
麺類を食べる時は、れんげを持ち替え
麺をれんげに移してから食べますが
れんげを口の中に入れて食べるようなことはしません。
お茶碗とれんげは持ち上げても良い
中華料理ではお茶碗とれんげは持ち上げても良いとされています。
逆に言うと、お茶碗とれんげ以外は持ち上げないということです。
持ち上げていいのはこれだけと覚えていればいいので
大皿も小皿も持ち上げないよう気をつけましょう。
回し台には個人のものを置かない
回し台に取り皿やお箸などを置くと
誰かが回し台を回した時に手元から離れてしまいます。
個人で使うものは回し台に置かないようにします。
取り皿は何枚頼んでも大丈夫
基本的に取り皿はひとつの料理にひとり一枚です。
おなじ取り皿に違う料理を載せてしまうと
料理の味が混ざってしまい、料理本来の味が楽しめないですし
料理を作ってくれたシェフにも失礼です。
気配りのある料理店なら
頼まなくても追加の取り皿を持ってきてくれますし
そうでなくても遠慮することなく取り皿を頼みましょう。
使い終わった取り皿は、日本料理と違って
重ねて置いておいてもオーケーです。
料理は残すべきか?
中国では、「招待されたら料理は残すもの」というマナーがあります。
これは「お腹いっぱいでもう食べられません」と
家主のもてなしに満足しているという意志を示すものです。
中華レストランに接待されたようなときには
そのように料理を残してもいいかもしれませんが
日本では料理を残すことは失礼とされています。
料理を残したほうがいいのか、残さないほうがいいのかは
ケースバイケースで対処したらいいのではと思います。
また、残した料理のテイクアウトを頼むことは
美味しかったから家に帰っても食べたいということで
恥ずかしいことでも何でもありません。
遠慮せずに頼みましょう。
まとめ
・中華料理にもマナーがあり、かしこまった席では気をつけたい
・席次は入り口から一番遠い席が上座で一番近い席が下座
・料理は取り分けるのも食べるのも上座に座っている人が最初
・日本と違うお箸の置き方や、れんげの持ち方・使い方にも注意する
・料理を残すかどうかはケースバイケースで対処する
私は、中国人は言いたいことを言い
やりたいことをするものと思ってましたが
中華料理を食べるのにいろいろマナーがあるとは意外でした。
中華料理のマナーはまだいろいろありますが
あまり細かいことを気にしていると
料理を味わっている余裕なんてなくなりますね。
料理は楽しく味わって食べることが一番!
そのためには、細かいマナーについてはあまり心配せず
今回ご紹介したことに気を配るくらいでいいのではないでしょうか?
最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。