眠っていると突然意識が戻る。
でも、身体を動かそうとしてもガチガチに固まったようで動けない。
そんないわゆる金縛りを経験したことはありませんか?
私は金縛りという言葉も知らないころからたまに経験があり、つい最近も金縛りにかかりました。
金縛りにかかった人の中には、「いないはずの人が見えた」とか「奇妙な音が聞こえた」という人もいますが、私の場合はそんなことはなく、単に身体が動かないだけです。
最初の頃は「何じゃこれ?」というすごく怖い感じでしたが、「金縛りのときに無理に身体を動かすと死んでしまう」ということを聞き、金縛りにかかったときはそのまま眠ってしまうようにしてました。
ところが何度も金縛りにあっているうちに、解き方を会得できるようになりました。
金縛りってどうして起きるのでしょう?
何かの病気なんでしょうか?
今回はそんな情報を、私が会得した超簡単な解き方とともにご紹介します。
金縛りの原因
睡眠のパターンが関わっていた
金縛りにあった人の中には、「いるはずのない人を見た」とか、「変な音を聞いた」とか言う人もいて何か心霊的なもののようにも思えます。
しかし、金縛りは科学的な解明も進んでいて、人の睡眠パターンに関係があることが分かってきています。
(心霊的な現象もいずれ科学的に証明されるでしょうが)
人が眠っているときは、レム睡眠(rapid eye movement sleep)とノンレム睡眠(non rapidmovement sleep)をおよそ90分の周期で繰り返しています。
レム睡眠のときは英語の表記のように眼球が急速に動いています。
(出典:http://rules-of-success.jp/physical/sleeping-hours-ideal/)
そして、そのときの脳と身体の状態は次のようになっています。
レム睡眠 | ノンレム睡眠 | |
脳 | 活動している | 休んでいる |
身体 | 力が抜けている (寝返りもうてない) |
休んでいるが 身体を支える筋肉は動いている (寝返りは出来る) |
眠りの深さ | 浅い | 深い |
夢を見るのはレム睡眠の時で、夢を見ているときは判断力が欠如して夢か現実かが分からなくなってしまっています。
こんなときに夢を現実と思い込んで身体を動かしてしまうと、とんでもない事故にもつながりかねません。
それを防ぐために眼球以外の筋肉を動かさないよう脳が筋運動の司令をストップさせていると考えられています。(眼球はいくら動いても事故は起きませんからね)
この状態のときに意識が戻ってしまったらどうなるでしょう?
これが、「意識はあるのに身体を動かせない」金縛りの状態です。
つまり、金縛りはレム睡眠のときに意識が戻ってしまうのが原因なんです。
金縛りにあって身体が動かなくなったのではなく、身体が動かないレム睡眠のときに、たまたま意識が戻ったということです。
奇妙な体験の謎
それでは、金縛りのときに「いるはずのない人を見た」とか、中には「幽体離脱して自分を上から見た」という人がいるのはどうしてでしょうか?
これも科学的に解明されていて、レム睡眠中に見る夢なのだそうです。
金縛りに遭って奇妙な体験をした人が寝ているところを観察していたところ、まぶたは両方とも閉じていたそうです。
これでは何も見ることはできませんね。
さらに、脳のさまざまな部位に電気的な刺激を与え、その最中に何を体験したのかを調べる実験「角回」というところを刺激したところ、「ベッドに寝ている自分を上から見てた」などという回答があったそうです。
「角回」は傷つくと夢を見られなくなるところで、夢を見るのに必要な部位です。
つまり、金縛りにあったときに奇妙な体験をするのは、「角回」が何らかの理由で刺激され、夢を見ているのだということです。
私がしている金縛りの解き方
何十回と金縛りを体験しているうちに、金縛りの解き方を会得することができるようになりました。
しかも10~15秒くらいであっという間に解けます。
ネットで調べると「手や足の指先を素早く動かす」と書いてあるのを見かけますが、私の場合はそこすら動きません。
私が自由にできるのは呼吸だけです。
そこで、「キタッ」と思ったら呼吸に意識を集中して2~3回深呼吸するだけです。
たったこれだけで金縛りが解けます。
金縛りはレム睡眠のとき、つまり夢うつつのときに起きますから、夢うつつの状態から意識をはっきりさせるためにしっかりと呼吸するようにするのです。
金縛りがとけて起き上がって時計を見ると、ベッドに入ってからまだ少ししか時間が経っていないことが分かります。
ここでも、金縛りは寝入りばなのレム睡眠のときに起こることということが理解できますね。
金縛りは病気?
最初に金縛りを体験したとき、「何か精神的な病気ではないのか?」と心配しましたが、ある調査によると、日本人の40%近くの人が金縛りの体験があるということが分かりました。
それを知って安心しました。
だって、これだけ多くの人が何かの病気だとは考えられないですよね。
ただ、ナルコレプシーという睡眠障害の病気の人は金縛りに遭いやすいという報告があります。
ナルコレプシーは
- 昼間の耐え難い眠気
- 笑ったりすると全身が脱力する
- 睡眠麻痺(金縛りも含む)
- 入眠時幻覚
などの症状を伴う睡眠障害です。
立っていても突然倒れてしまったり、車を運転中にも眠ってしまうという非常に危険な病気です。
しかし、このような症状があれば自分でも分かりますよね。
もしもこのような症状に思い当たるのなら、心療内科か神経科、精神科を受診することが必要です。
まとめ
金縛りの原因
・レム睡眠中に意識が戻ってしまうから
金縛りの解き方
・呼吸に意識を集中して2~3回深呼吸する
金縛りは病気ではないがナルコレプシーには注意!
仰向けに寝ると金縛りにかかりやすいと言われてますが、私はいつも身体の右側を下にして寝ます。
いわゆる涅槃姿というやつですが、この姿勢でないと寝入ることができないんです。
金縛りにかかるのもこの姿勢のときです。
私がもし仰向けに寝れば、金縛りにかかる回数がもっと多くなるのでしょうか?
また、不規則な睡眠の人も金縛りにかかりやすいそうです。
夜遅くまで勉強している受験生が金縛りにかかりやすいのもそのためで、夜勤など勤務時間が不規則な人も症状が出やすいというデータもあります。
いずれにしても、私の金縛りは病気ではないと分かってからは「オーッ、来たな」って感じで金縛りを楽しめるようにもなりました。
ただし、ここに書いたことはあくまでも私の体験です。
深呼吸するだけでは金縛りが解けない人もいるかもしれませんがあしからず。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。