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初穂料と玉串料の違い!厄払いのときの祈祷料はどっち?

日本では信教の自由が保証されていて、どんな宗教を信仰するかは個人の自由に任されています。

そのせいでもないのでしょうが、お葬式は仏式で、初詣は神社に、そしてクリスマスも祝うという何でもありの信仰になっているような感があります。

日本各地で春や秋に行われる例祭は神様に感謝をささげる神道のお祭りです。

私が地区の自治会長をしていたとき、町内の住民が氏子となっている神社に初穂料を納めた記憶があるんですけど、神社に納めるのはほかにも玉串料というものがあったはずです。

日本人としてちょっと恥ずかしいんですが、初穂料と玉串料って何が違うのか分かりません。

また、一生のうちに何回かする厄払いのときに納める祈祷料は初穂料か玉串料かどっちなんでしょう?

今回はそんなところを調べてみました。

 

 

 

初穂料とは?

「初穂」の「穂」は稲穂のことで、初穂とは初めての稲穂、つまりその年に初めて収穫されたお米のことです。

信心深かった日本人は、この初めて取れたお米を「今年も無事にお米が取れました。どうもありがとうございました。これからもよろしくお願いします。」という気持ちとともに神様にお供えするとともに、それを祝ってお祭りをしていました。

その風習がお米だけにとどまらず漁業などにも広まって初物をお供えするようになりました。

しかし、初穂や初物をお供えすることができるのは農業や漁業に携わっている人たちだけで、それ以外のことをなりわいにしている人たちはお供えすることができません。

そこで初穂や初物の代わりにお金をお供えするようになり、これが初穂料になったわけです。

 

 

初穂料はどんなときに使う?

初穂料はいろんな場面で使えます。

など神社(神官さん)に謝礼を出すほとんどの場合に使うことができ、御札やお守りを受けるときにも使えます。

ただし、初穂料は神様に対する感謝の気持ちを表しているため、神道で行う葬儀である通夜祭や神葬祭(しんそうさい)のときには使えません。

 

 

玉串料とは?

玉串は葉がついた榊(さかき)の枝に紙垂(かみしで)をつけたものをいい、神様への捧げ物です。

神様への捧げ物はほかにもお酒やお米、魚、野菜などがありますが(神饌・しんせんと言う)、玉串は参拝者自身が神前に捧げるもので、これを玉串奉奠(たまぐしほうてん)といいます。

地鎮祭で施主さんが玉串を半回転させて玉串案にお供えしているのを見たことがある人もいることと思います。

 

 

玉串料は初穂料と同じように玉串の代わりに納める金銭のことです。

 

玉串料はどんなときに使う?

玉串料も初穂料と同様に様々な場面で使うことができ、しかも初穂料と違って通夜祭や神葬祭のときにも使えます。

ただ、玉串料は神様への捧げ物という意味合いがありますので、御札やお守りを受けるときには不向きであまり用いられず、この場合は初穂料を使います。

 

こうして見てくると、厄払いのときに神社に納めるのは初穂料でも玉串料でもどちらでもいいということですね。

 

まとめ

 

  • 初穂料は収穫に対する感謝の気持ちをお金で表したもの
  • 玉串料は神様への捧げ物をお金に代えたもの
  • 初穂料も玉串料もいろんな場面で使える
  • 初穂料は通夜祭や神葬祭では用いない
  • 玉串料は御札やお守りを受けるときには用いない

 

日本には大小合わせて9万近くもの神社があるそうです。

でも、神社や神官さんが行う神事のしきたりについてはよく知らないという人も多いんではないでしょうか。

私もその一人で、そのうち氏子総代という役が回ってくるかと思うと心配です。

神社は日本にしかないのですから、これを機にもっと神社のことについて勉強してみるのもいかもしれませんね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。