年を取ってくると筋肉が衰えてくるのはしょうがないことですね。
それなのに、食べる量はそんなに変わらないから身体に脂肪がどんどんついてしまいます。
私はまだメタボ体型の基準には達していませんが、このまま放っておいたら動脈硬化や心筋梗塞なんかの生活習慣病が心配になってくる年齢です。
それにくっきりと割れた腹筋は見た目もかっこいいです。
(腹筋を誰かに見られるなんてことは温泉くらいでしかないのですが・・・・)
そんなわけで少し前から筋トレを始めました。
最初のうちは筋肉痛になったり、つい忘れたりしてましたが「筋トレを毎日やるのは逆効果」と聞いていたので、まぁいいかと思ってました。
でも、学生の頃はクラブで毎日筋トレやってたし、お相撲さんも毎日厳しいけいこをしてますよね。
「筋トレは毎日やるのは逆効果」というのは本当なんでしょうか?
「筋トレを毎日やるのは逆効果」は本当?
筋トレを毎日やってもいいのかどうかについては専門家の間でもいろいろな意見があります。
筋トレを始めたばかりの初心者や、極端に負荷を上げた場合には必ず筋肉痛が起きます。
そんなときには筋肉が損傷しているので、痛みをおして毎日筋トレを続けても損傷からの回復が遅れてしまって逆効果になり、痛みがあるときには毎日筋トレをやるべきではないということです。
一方、ある程度筋トレに慣れた人なら同程度の負荷をかけたり、多少負荷を上げても負荷に耐えられる筋肉になっているので毎日やってもかまわないということです。
思い出してみると、学生の頃のクラブ活動の筋トレは毎日ほぼ同じメニューでした。
先輩から「練習を1日休めば3日分遅れてしまう」と言われ、毎日やらされたものですが、それは筋肉が負荷に耐えられるからだったんですね。
学生の頃の筋トレはけっこう筋肉をつけることができていたし、腹筋も割れていたのであれはあれでよかったんでしょう。
私が毎日筋トレをしようとするのは間違いではないようです。
少し安心しました。
次に筋トレを毎日してはいけないというポイントと、毎日やったほうがいいというポイントについてまとめました。
筋トレを毎日してはいけないという理由
筋肉が鍛えられる理由・・・超回復理論
筋肉が増大するメカニズムはまだはっきりとは解明されていませんが、最近話題を集めているのが超回復理論です。
そのメカニズムは
- 筋トレで強い負荷をかけ筋肉の一部を破壊する
- このとき筋肉痛になり、筋力は一時的に落ちる
- 2~3日で筋肉が修復する。
- このとき筋力が前よりも強く、大きくなる
というものです。
私がジムのトレーナーにトレーニング器具の負荷について最初に教わったのも、エクササイズの強度を、「6回やったらもうこれ以上はできない」という強度に設定して筋トレし、2~3日は休む、というものでした。
筋肉の損傷云々という説明はありませんでしたが、トレーナーは超回復による筋肉増大を知っていたのだと思います。
筋肉が損傷しているのに毎日の筋トレは逆効果
筋肉に強い負荷をかけ、筋肉の一部が破壊されたとき自覚症状として現れるのが筋肉痛です。
筋肉痛が起きているときは筋肉の一部が損傷しているときなので、そんなときに筋肉に強い負荷をかけると筋肉が修復されないので逆効果になってしまいます。
筋肉が損傷から回復するのに必要な期間は年齢などの個人差もありますが、大体2日から3日と言われているので、筋トレをしたら2~3日は筋肉を休息させなければいけないということです。
2~3日しても筋肉痛が治まらないときは、もっと長いこと休息しなければなりません。
筋トレを毎日してもいいという理由
超回復理論に対する懐疑論
「大きな負荷で損傷した筋肉が回復するときに、以前より筋肉が大きくなる」という超回復の理論にてついては賛否両論があります。
- 筋肉痛のメカニズム自体がまだ完全には分かっていない
- 学術的な論文がない
- 誰が提唱したのかも不明
このような理由から、超回復は一概に信じられないという人もいます。
筋肉の超回復理論はグリコーゲンの超回復と筋発達とがごっちゃになってしまっているのではないかと考えられます。
グリコーゲンの超回復
運動によって減少した筋肉中のグリコーゲンは、休息と炭水化物の摂取によって24~72時間後に運動前の状態より増える。
この理論は1990年に論文も発表されている有名な理論です。
でもグリコーゲンはエネルギーの元となる物質であって、筋肉の元となる物質ではありません。
グリコーゲンが増えたからと言って筋肉が増えるというわけではありません。
さらに、グリコーゲンが増える時間と筋肉痛が収まる時間がだいたい同じなので、そのことも合わせて「グリコーゲンの超回復」=「筋肉の超回復」という認識が広まったのだと考えられます。
さらにもう一点不可解なことがあります。
筋肉痛が起きるのは筋肉が損傷しているからで、その筋肉痛はたいてい翌日に出ますよね。
強い負荷で筋トレをしている最中にも筋肉は損傷しているのに、筋トレ中には筋肉痛を感じないのでそのことを知ることができません。
そんな状況のときに筋トレをしてもいいのか?という点です。
もうひとつの筋肉増大論
筋肉の増大のメカニズムについてもうひとつ考えられているのが人間の適用力です。
生物には適応力が備わっています。
寒い環境で育った人は寒さに強く、暑い環境で育った人は暑さに強いですね。
それと同じように、筋肉に負荷がかかる環境ではその筋肉が負荷に耐えられるように増大するという考えです。
これが人間の適応力による筋力増大ということです。
だから、筋肉痛になるほど筋肉を追い込まなくてもよく、危ないのは筋肉痛になるほど強い負荷をかけることは続けることが難しく、特に初心者にとって筋トレを止めてしまう要因になるということです。
また、筋肉の回復期のことを考えてトレーニングしていると、筋トレの強度が理想よりも少なくなってしまうことも危惧されます。
確かに超回復の理論では、筋トレの回数が一週間に1~2回になってしまいますね。
こんな回数で本当に筋トレになるのかとも思えます。
もちろん、筋肉痛になったら回復する休息期間は必要なんですが、そもそも筋肉痛になるほど筋トレを頑張る必要はないということです。
結論はどちら?
それでは、筋トレは毎日してはいけないのか、それとも毎日鍛えたほうがいいのか、どっちなんでしょう?
それはケースバイケースなんだということです。
超回復という現象は存在するかもしれませんが、すべての人に最も有効な理論ではない、と言えると思います。
筋肉痛が起きたら休息は必要です。
でも、筋トレ初心者がいきなりきついトレーニングをして2~3日休む、なんていう方法はモチベーションの低下につながりかねないですね。
- ビギナーのときは軽い負荷で始める
- 徐々に負荷を上げていく
- 筋肉痛が起きたら回復するまで休息する
- 筋肉痛にならなければ毎日筋トレしてもいい
これが正しい筋トレのやり方だと思いますし、多くの人が主張している意見です。
「筋トレを毎日やるのは逆効果」というのは、超回復の休息期のことが一人歩きしてしまったものではないでしょうか。
筋トレを毎日やるには?
そうは言っても「筋トレやるぞ~」と張り切っていたのに、「筋肉痛になったから今日はお休み」というのではモチベーションも落ちてしまいます。
筋トレを始める目的のほとんどは「胸板を厚くしたい」とか「腹筋を割りたい」とかでしょう。
そしてジムに行ったら強化したい部位の筋トレを集中的にやります。
その結果「大胸筋が痛い」「腹筋が痛い」ということになります。
でもその他の部位、例えば上腕二頭筋や大腿二頭筋などは平気ですから次の日は痛くない部位の筋トレをすればいいんです。
つまり、毎日筋トレをするなら鍛える部位を変えることです。
筋肉に力を入れるときにはほかの筋肉も影響を受けるので全く痛くないということはありませんが、痛みが少なくなるような負荷をかけて筋トレを行えばいいんです。
全身をバランスよく鍛えるのも大切ですよ。
まとめ
- 筋肉が強い負荷で損傷すると、回復したとき筋肉は以前より増えるという考えがある
- 筋肉は損傷しなくても、ある程度の負荷をかけることで増える
- 筋肉が損傷して筋肉痛のときは休息が必要 それでもやるなら鍛える部位を変える
- 筋肉痛がなければ毎日筋トレをしても良い
「筋トレは毎日やったらいけない」と聞いたときは「こりゃ楽だ」と喜んだものでした。
だけど、さすがに筋肉痛のときは痛くてできませんでしたが、やってないときにはなぜか物足りない気がして、痛いときには他の部位の筋トレをして毎日やるようにしていました。
ちなみに私が主にやっている筋トレは、シットアップベンチを使った腹筋と、腕立て伏せにスクワットの三種類です。
始めてから3ヶ月くらいめには、胸筋が少し大きくなったような気がして、腹筋も横の脂肪が減ってきたように見えました。
シックスパックにならないかなぁと密かに期待していますが、この歳ではもう無理なんでしょうか。
ともあれ、筋トレをするときは負荷と筋肉の状態に気をつけながらコツコツと続けていくことが重要ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。