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缶コーヒーが体に悪い理由!どんな成分が悪さをしているの?

若い頃は苦いブラックコーヒーが苦手で自販機で売っている甘い缶コーヒーを飲んでましたが、「缶コーヒーは身体に悪いよ」と言われてあまり飲まなくなりました。

だけど、今では缶コーヒーの種類もものすごく増え、健康志向が高まっているときにそんなに身体に悪いものが売られているのだろうかと疑問に思い、調べてみることにしました。

 

 

 

缶コーヒーが身体に悪いとされている理由

砂糖の量

缶コーヒーには砂糖がたくさん入っていて糖尿病や肥満になる可能性が高いから危険だよ、ということを聞いたことがある人も多いと思います。

そこで、日本で一、二のシェアを争う2社の缶コーヒーメーカーのホームページから、代表的な普通の缶コーヒーと微糖とされている缶コーヒーの砂糖の量をチェックしてみました。

どの缶コーヒーも原材料名として砂糖が表示されているのですが、何グラムかは書いてありませんのでエネルギー(熱量)から逆に換算して推定しました。

メーカー名をイニシャルで表記してしまうとどこのメーカーか分かってしまうので、ここではA社とB社ということにしておきます。

 

A社

◆普通の缶コーヒー

エネルギー:26kcal/100ml

ボトルタイプの容器の缶コーヒーの内容量は270mlなので一本分で26×270÷100=70.2kcalになります。

これがどれくらいの砂糖の量に相当するかというと、砂糖100gのエネルギーは386kcalなので70.2/386×100≒18.2gということになります。

この量が多いのか少ないのかは、世界保健機構(WHO)の推奨値が25g(平均的は成人一日当たりの摂取量)なのでまだ余裕があるのですが、糖類はほかの料理などからも摂取しますのでギリギリの量だと思われます。

◆微糖の缶コーヒー

エネルギー:21kcal/100ml

こちらは缶コーヒーの内容量が260mlなので、エネルギーは21×260÷100=54.6kcalとなり、砂糖の量は54.6/386×100≒14.1になります。

普通の缶コーヒーの約77%です。

 

B社

◆普通の缶コーヒー

エネルギー:32kcal/100g

ボトル一本は内容量が260gなので、32×260/100=83.2kcalです。

そして砂糖の量は、83.2/386×100≒21.6gになります。

もう少しでWHOの推奨値に届いてしまいます。

◆微糖の缶コーヒー

エネルギー:18kcal/100g

内容量は上と同じなので、ボトル一本分のエネルギーは、18×260/100=46.8kcal、砂糖の量は46.8/386×100≒12.1gで、4つのなかでは一番小さい値になります。

 

まとめると次のようになります。

 

総エネルギーから換算した砂糖の推定量
  A社 B社
普通の缶コーヒー 18.2g 21.6g
微糖の缶コーヒー 14.1g 12.1g

ちなみに、角砂糖1個の重さは平均で3.5gくらいです。

B社の普通の缶コーヒーは6個、微糖の缶コーヒーでも3.5個の角砂糖が入っていることになります。

やはりちょっと多いですね。

 

 

缶コーヒーのその他の成分

缶コーヒーに入っているのはコーヒーや牛乳や砂糖だけではありません。

缶コーヒーが体に悪いと言われているのはそれら以外の成分のせいかもしれませんね。

そこで次に缶コーヒーに入っている添加物について調べてみました。

ただし、私は専門家ではないので以下の文章は個人的な見解としてお読み下さい。

 

アセスルファムK(アセスルファムカリウム)

A社、B社とも微糖缶コーヒーに入ってました。

聞いたことがない成分ですが、アセスルファムKは砂糖の200倍もの甘さを持つ人工甘味料で、しかも0kcal。

厚生労働省のアセスルファムKについての報告によると、ラットによる急性毒性試験について次のような記載がありました。

6,300mg/kg体重以上の用量において死亡例が確認され、10,000mg/kg体重では、全例が死亡した。

これだけを見ると、多くの人はアセスルファムKって危ないんだと思ってしまいそうです。

でも、6,300mg/kg体重ってことは体重60kgの人に換算したら378gですよ。

アセスルファムKに限らず、塩を一度に378gも摂取すれば間違いなく死んでしまいます。(塩の致死量は30~300g)

アセスルファムKは数値から見れば塩よりも危険性は少ないのです。

FAO(国連食糧農業機関)とWHOの合同食品添加物専門家会議でも、変異原性やがん原性は認められなかったとのことです。

 

カゼインNa(カゼインナトリウム)

A社、B社ともすべての缶コーヒーに入ってました。

こちらも聞き慣れない成分ですが、カゼインは牛乳由来のタンパク質で、カゼインにナトリウムをくっつけたものがカゼインNaです。

水と油分を混ぜ合わせるために乳化剤として使われています。(コーヒーにも油分は含まれていますからね。)

カゼインNaは牛乳由来の成分なので安全だと言えるでしょう。

公益社団法人日本食品科学研究振興財団による添加物についてのレポートのなかで、「使用量等の最大限度」には何も記載されていません。

ただし、牛乳アレルギーがある人はアナフィラキシーショックを起こしてしまうこともあるそうです。

 

デキストリン

B社の微糖缶コーヒーに入ってました。

デキストリンはデンプンが分解されて麦芽糖になる途中過程の炭水化物で、体内に入ってもブドウ糖に分解されてエネルギー源になるだけですので無害です。

離乳食にも入っているくらいですからね。

 

乳化剤

A社、B社ともすべての缶コーヒーに入ってました。

乳化剤というのは前述したように水と油分を混ぜ合わせるために使うもので、グリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルなどがあります。

グリセリン脂肪酸エステルもショ糖脂肪酸エステルもラットを用いた経口毒性試験では半数致死量はどちらも5,000mg/kg体重で、これを平均的な体重60kgの人間に換算すると300gになります。

上にも書きましたが、塩でもこれだけの量を一度に摂取すれば死んでしまいます。

塩と同じくらいの危険性なのに、添加物だから危険だと避けるのはいきすぎた警戒感だと思います。

 

ただし、どんなに毒性が低いものでも一度にたくさん摂取すれば身体にいいわけはありません。

何につけてもほどほどに、というのが一番なのではないでしょうか。

 

終わりに

こうして見てみると、缶コーヒーで一番問題になるのはやはり砂糖のようです。

モノによっては角砂糖6個分ですからね。

普段家でドリップして淹れるコーヒーに入れるのは多くても2個までくらいなので、缶コーヒーに入っている砂糖がいかに多いかが分かります。

砂糖の致死量がどれくらいかは分かりませんが、肥満や糖尿病のことを考えたら飲むのは1日にせいぜい1本というところでしょう。

ちなみに缶コーヒーでもブラックなら砂糖はまったく入っていませんし、コーヒーの本当の美味しさはブラックでないと分からないでしょう。

1日にたくさん飲むならブラックにしたほうがいいですね。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。