日本のお祭りに神輿はつきもので、氏子の町内は持っている神輿を巡って張り合うんですけど、そんな張り合いが神社ごとに行われるお祭りもあります。
東京の品川区にある荏原神社の山王祭と品川神社の例大祭がそれで、直線距離でわずか400mほどしか離れていない両神社は、荏原神社の山王祭を「南の天王祭」、品川神社の例大祭を「北の天王祭」と呼んでライバル心むき出しで張り合っています。
今回は荏原神社山王祭2018の開催情報とアクセス方法、駐車場などの情報をご紹介します。
(品川神社例大祭についてはコチラ)
荏原神社天王祭2018 開催情報
- 開催日:2018年6月8日(金)~10日(日)
- 開催場所:荏原神社
- 住所:東京都品川区北品川2-30-28
- 電話:03-3471-3457(荏原神社/9:00~17:00)
荏原神社天王祭へのアクセスと駐車場
荏原神社の近くには駐車場がたくさんありますが、どの駐車場も収容台数があまり多くないので、交通規制はないもののアクセスには公共交通機関の利用が便利です。
(荏原神社付近の駐車場はコチラ)
◆電車を利用する場合
京急電鉄・新馬場駅より約450m、徒歩約5分。
東京駅から
山手線・品川駅で京急本線・蒲田行きに乗り換え、二つ目の駅が新馬場駅です(普通しか停まりません)。
名古屋・大阪方面から
東海道新幹線・品川駅で京急本線・蒲田行きに乗り換え、二つ目の駅が新馬場駅です(普通しか停まりません)。
◆車を利用する場合
首都高速道路1号羽田線・芝浦出口から約5分
荏原神社天王祭の見どころ
荏原神社天王祭の見どころは、祭りの最終日に執り行われる都内で唯一の御神面(ごしんめん)を付けた神輿(みこし)が海中を渡る海中渡御です。
渡御とは神霊が宿った御神体を御輿に移し、氏子の町内を練り歩くことで、人々の安寧を祈願する祭事です。
御輿が海中を進むわけではないので正確には海上渡御なのですが、ご神祭である須佐之男尊(スサノオノミコト)が水神であり、水神の使いが「かっぱ」であることから、荏原神社の天王祭はかっぱ祭りとして知られています。
須佐之男尊のお面をつけた御輿を洲崎橋近くで船に載せ、お台場海浜公園と海上を練り歩き(?)ます。
担ぎ手の若衆は御輿が乗った船を待ち、海浜公園に船が着くと我先に海に入って御輿を担ごうとしますが、転倒して全身びしょ濡れになってしまう人もいて、まだまだ冷たい海に浸かってしまう人を見ると、ご苦労様と言いたくなります。
かって、御輿を担ぐ男衆の髪が濡れてザンバラ髪になった様子がかっぱに似ていたことからかっぱ祭りと言うようになったという説もあります。
荏原神社天王祭の由来
荏原神社の氏子地域である天王洲(てんのうず)地区は、今は埋め立てられて海浜公園などができていますが、昔は海だったところです。
その海の上で須佐之男尊の御神面が見つかり、荏原神社に奉納したところ、神主が「あのお面は海から拾われたものだから、一年に一度はお面を海を渡らせなさい」と神のお告げを受け、漁師を集めて神輿の屋根にお面をつけて海の中で担いだところ、その年は豊漁になりました。
それ以来御神面を御輿につけて行う海中渡御が始まったという言い伝えがあります。
須佐之男尊は牛頭(ぎゅうず)天王とも呼ばれ、御神面が見つかったところを天王洲と名付けたということです。
本当かどうか分かりませんが、ロマンのある話ですね。
かっては海岸から御輿を海に担ぎ込んでいましたが、埋め立てられたことによってそれができなくなり、御輿を船に載せるようになったということです。
終わりに
普段は緑に囲まれて静かな雰囲気の荏原神社ですが、天王祭のときだけは屋台もたくさん出て賑わいます。
また、七福神が乗る宝船を彷彿とさせる御輿が船に乗って練りまわる海中渡御の姿は、そうめったに見られるものではありません。
担ぎ手が大勢いる御輿の周りは混雑しますが、少し離れればゆったりと見物できます。
梅雨入り前の爽やかな時期に、荏原神社天王祭を楽しんでみるのはどうですか?
海の上で見つかった須佐之男尊の御神面が金ピカだったため、御輿も金ピカで綺麗ですよ~。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。