新年度や転勤シーズンになると、初めて一人暮らしを経験することになる人もみえるでしょう。
初めて自分の城を持つことになるわけですから、そのためには色んな手続きが必要になってきますが、これがいろいろあってなかなか厄介なものです。
今回は、初めて一人暮らしをするにあたってどんな手続きが必要になるのか、引越し前と引越し後に分けてご紹介します。
引越し前に必要な手続き
一人暮らしをすることが決まったら引っ越しのことで頭がいっぱいになってしまいまうんですけど、引っ越しをする前にしなければいけない手続きがあります。
引っ越しの荷造りを要領よくすませながら、必要な手続きもきちんと終わらせましょう。
(参考→初めての一人暮らし!引っ越し荷物のまとめ方 8つのコツ!)
転出届の取得
誰がどこに住んでいるのかは、居住している地域の役所が記録を保管しています。
住所が変わるわけですからこの記録を移さなければいけなくて、この行政区から出ましたという転出届を取得しなければなりません。
(この転出届は引越し先で、この行政区に入りましたという転入届をするときに必要になります)
転出届は現在住んでいる地域の役所で申請して受け取ります。
通常は転居する14日前から申請が可能になっています。
郵便物転送の手続き
郵送物を引越し先に転送してもらえるサービス(e転居)があります。
お近くの郵便局の窓口かインターネットで申し込めますが、インターネットを利用する場合は携帯電話かスマホからでないとe転居は利用できません。
郵便局の窓口で申し込む場合には、上記の転出届と本人確認のための書類(運転免許証や健康保険証など)が必要になります。
このサービスを利用すると、届出日(転送開始日ではありません)より1年間は無料で郵便物を引越し先に届けてもらえますよ。
電気・ガス・水道
引っ越しをして初めて一人暮らしをするという場合、現在住んでいる家には家族がいるので電気やガス、水道といったライフラインの停止の手続きはしなくていいでしょう。
一方、引越し先ではすぐにでも使う場合があるので前もって使用の連絡をしておく必要があります。
オール電化の場合はガスは使わないので使用の連絡は不要です。
電気とガスは業者へ、水道は役所で手続きを行います。
今はインターネットで申込みができるところも増えていますので、確認してみてください。
健康保険被保険者証
一人暮らしでも会社員なら全国健康保険協会(協会けんぽ)や健康保険組合、共済組合から健康保険被保険者証が交付されますが、学生さんは被扶養者になっていると思いますので、扶養者と離れて暮らす場合には遠隔地被保険者証の申請が必要になります。
申請は健康保険組合へは勤務先を通して、国民健康保険の場合は居住地の役所に申請書を提出して行います。
ただ、協会けんぽは1人に1枚の被保険者証が発行されますので、この申請は不要です。
また、国民健康保険や健康保険組合も1人に1枚の被保険者証を発行するところが増えていますので、その場合も申請は不要です。
申請に必要なものは被保険者証のほか、保険者(保険事業の運営主体)によっては印鑑や在学証明書などが必要になることもあります。
インターネット
家庭で電話回線を使ったインターネットを利用していて、引越し後も誰かが使うのならいいのですが、そうでない場合はプロバイダに打ち切りの連絡を入れておかないと、誰も使わないのにプロバイダ料金をずっと払い続けることになります。
引越し後に必要な手続き
転入届の提出
転居先に住み始めたら、旧居住地の役所で取得した転出届を持って転居先の市区町村の役所で転入の手続きをします。
この手続きを怠っているといわゆる住所不定になり、色んな場面で必要となる住民票が取れなくなりますし、選挙の投票用紙も届かなくなります。
転入届に必要なものは次のとおりです。
- 個人番号通知カード又はマイナンバーカード
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
- 転出届
転入届は新しい居住地に住み始めた日から14日以内に行うのが基本で、住み始める前に届けることはできません。
また、委任状があれば代理人でもできます。(代理人の本人確認証明書、印鑑が必要になる場合もあります。)
電気・ガス・水道の確認
これは手続きではありませんが、ライフラインの確認は必要です。
学生寮や社員寮なら寮監さんに確認すればいいでしょう。
電気や水道は引越し前に連絡してあるのですぐに確認できますが、ガスの場合は立会いが必要になることもあります。
その場合には前もって立会日を打ち合わせしておくといいですね。
運転免許証の住所変更
自動車の運転免許証を持っている場合には、住所変更をしておきます。
運転免許証はいろんな手続きで本人確認の証明に使われますが、住所変更をしていないとこれができなくなるおそれがあります。
また、運転免許証は一定期間ごとに更新する必要がありますが、住所変更をしていないと旧住所の講習センターで更新手続きをしなくてはいけません。
さらに、運転免許証を更新するときに地域によっては前もって通知のハガキが届くところがあります。
このハガキが旧住所に届いてしまって、更新をし忘れたということにもなりかねません。
住所変更に必要なものは次の二つで、管轄警察署の免許窓口(交通課など)や運転者講習センター、運転免許センターで行います。
- 運転免許証
- 住民票等(マイナンバーカードや健康保険証などでも可)
新住所に住み始めたらすみやかに住所変更の手続きをしましょう。
(ちなみに、「すみやかに」という文言は道路交通法第94条に記載されていて、違反した場合には二万円以下の罰金又は科料となってますが、はっきりと期日が決まっているいるわけではありません。)
その他住所変更
銀行口座やクレジットカードを持っている場合には、銀行からの重要なお知らせや、新しい有効期限のクレジットカードが引越し先に届くように住所変更をしておきます。
変更の方法は多くの場合、インターネットで確認できます。
また、ネットショッピングに登録してある住所も変更しておきましょう。
インターネット
引越し先でもパソコンを使ってインターネットをするという場合、入所したアパートやマンションがインターネット対応でなければ自分でネット環境を整えなければいけません。
今は固定電話がなくてもインターネットができる無線を使ったWIMAXやLTEがあるので、そちらを利用すると便利ですし、外出先でもインターネットができます。
WIMAXとLTEは通信可能エリアや通信速度など色んな違いがありますが、自分の利用状況によって選択するのがいいでしょう。
(主に外で使いたいならWIMAXを、家でも外でも使いたいならLTEがおすすめです。)
最後に
初めての一人暮らしとなると、自由になれるという期待感もさることながら、大丈夫だろうかという不安感が入り混じった気持ちになると思います。
でも、多くの人が通ってきた道ですので大丈夫です。
必要な手続きはさっさと終わらせて、一人暮らしをエンジョイしましょう。
引っ越しをしたら近所の家への挨拶回りも忘れずに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。