数年前に式年遷宮で大いに話題になった伊勢神宮ですが、遠い昔には伊勢神宮に参拝に訪れる際には二見浦で禊(みそぎ・沐浴のこと)を受けてから伊勢神宮に向かっていたって知ってましたか?
今ではそれに代わって二見興玉神社で海草のアマモで祓い清めを受けるという儀式になりました。
しかし今でも二見興玉神社には白装束に身を包み、海に入って禊を受ける儀式があるんですよ。
その儀式が行われるのが夏至祭です。
夏至祭は日本ではあまり馴染みがないお祭りなんですが、スウェーデンやフィンランドなどの北欧では美味しいものを食べたり、祭りの中心となるポールの周りで踊り明かしたりと、とてもメジャーなお祭りです。
北欧の夏至祭はもともと聖ヨハネを祝うためのものなので、キリスト教になじみがなかった日本では広まらなかったのかもしれませんね。
今回は二見興玉神社で行われる夏至祭の情報をご紹介します。
二見興玉神社の夏至祭
二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)って聞いても、「それってどこにあるの?」という人も多いんではないですか?
でも、三重県伊勢市にある「夫婦岩(めおといわ)」なら知っている人も多いでしょう。
夫婦岩は二見浦沖合の海中に鎮座する「興玉神石(おきたましんせき)」の鳥居の役目を果たしていると伝えられ、その興玉神石をご神体として祀っているのが二見興玉神社です。
二見興玉神社では毎月第3日曜日の朝から「神魂禊(しんこんみそぎ)会」が行われ、夫婦岩の間から昇る「日の大神」(天照大神・太陽のこと)を拝し、太陽のエネルギーが最大になる夏至のときには富士山の裾から神々しい姿で現れるため、この日を特別な夏至祭としたわけです。
それにしても、こんなに遠くから富士山が見えるなんて驚きですね。
夏至祭 開催情報
2016年は社務所新築工事の規制のためみそぎ会員の方しか参加できませんが、見学はできます。
古くから夫婦岩のある二見浦一帯は「禊浜(みそぎはま)」と言われ、伊勢神宮参拝を控えた人々が汐水で身を清めるという神聖な場所でした。
みそぎに参加できなくても、神聖な場所に立って夫婦岩から登る太陽に向かって手を合わせるだけでも「日の大神」のパワーを授かることができるのではないでしょうか?
二見興玉神社へのアクセス
二見興玉神社の夏至祭は日の出を拝する行事なので早朝3時半から始まり、車で行く場合は別にして,、見学しようとしたら公共交通機関の運行前の時間なのでどこかに宿泊しなければなりません。
下に二見興玉神社付近の宿泊施設の地図を貼っておきますので、よろしければ参照してください。
最後に
八百万(やおよろず)の神々の最高位に位置する「天照大神」が祀られている伊勢神宮は超絶パワースポットとされています。
このような強力なパワーを秘めたところへお参りに行くときは、こちらもそれ相応の準備をしていかなければいけないのでしょう。
そういった意味で参拝前に二見興玉神社でみそぎをするのは至極当然のことのように感じます。
夏至祭のみそぎには参加できませんが、禊浜から夫婦岩と太陽に向かって手を合わせて祈れば、みそぎをしたことと同じように心身を清められるでしょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。