私はキャンプやバーベキューが好きで
先日も友人たちとアウトドアでバーベキューしたんですけど
火起こしって、慣れない人にはなかなか難しいようですね。
友人に「火起こしできる?」と聞かれ、
私は慣れているんで「そんなのへのかっぱさ」と答えましたが
何故かその言葉が妙に頭に残りました。
「へのかっぱ」って言葉はいったい何?
「かっぱのへ」も聞くけど違いはあるの?
こういう感じって一度気になると
頭から離れなくなってしまってイヤなものですよね。
そこでこの「へのかっぱ」と「かっぱのへ」について
意味や語源についていろいろ調べてみました。
もとは「かっぱのへ」
「へのかっぱ」という言葉は、慣用句として
たまに聞いたり、使ったりしますね。
それに対して「かっぱのへ」という言葉はそれほど聞きません。
「へ」は屁のことで、いわゆる「おなら」のことだとは分かります。
「かっぱのへ」はかっぱが放ったおならということで
かっぱが実在するかどうかは別として意味は通ります。
でも、「へのかっぱ」は意味として何かおかしいですね。
それもそのはずで、「へのかっぱ」という慣用句が出来たのは
江戸時代のようで、江戸っ子の粋な言葉遊びとして
「かっぱのへ」の前後を入れ替え、「へのかっぱ」という言葉が生まれたということです。
「かっぱのへ」の意味と語源
「かっぱのへ」というのはズバリ、たやすい・簡単・取るに足らないという意味です。
そして、その語源は二つほどの説があります。
「かっぱのへ」の語源
①「木っ端の火」の転化説
木っ端(こっぱ)というのは木の切れはしで、クズのような小さな木のことです。
木っ端に火をつけても大きな炎をあげることなく
すぐに消えてしまいます。
そのことから「頼りないこと」「取るに足らないこと」を
「木っ端の火」と言うようになり
それが転化していつの間にか「かっぱのへ」になったというもの。
②「河童(かっぱ)のおなら」説
どこぞのお寺に河童のミイラがあるって話題になりましたが
どうもあれは造り物のようだったですね。
河童はあくまでも想像上の生き物です。
想像上の生き物のおならなんて頼りないもの。
河童は水の中に住んでいて
水の中でおならをしても勢いがなくて、頼りないものがもっと頼りないものになる。
そこで、取るに足らないことを「かっぱのへ」と言うようになったというもの。
二つの説を比べてみると
おならなんて人のおならでも取るに足らないもの。
どうして河童にこだわらなければいけなかったのかと考えると
「木っ端の火」説のほうが納得できます。
「木っ端の火」→「かっぱのへ」→「へのかっぱ」というふうに
転化していったのではないのかと思われます。
江戸の昔に生まれた言葉なので
「かっぱのへ」の語源についてははっきりしていないのだけど
どっちにしても、「大したことないもの」という意味で使われています。
もし河童が実在していたら
憤慨しているかもしれませんね。
まとめ
まとめるほどのこともないんですが
・「へのかっぱ」は「かっぱのへ」を言葉遊びで前後を入れ替えたもの
・「へのかっぱ」は簡単なこと・取るに足らないものという意味で使われる
・その語源は、すぐに消えてしまうはかない「木っ端の火」から来ているという説が有力
「へのかっぱ」と同じような使い方をする慣用句に
「朝飯前」という言葉があります。
こちらのほうがちょっと手間がかかる感じです。
普段、何気なく使っている言葉でも
意味や語源を調べてみると、なかなか面白いことがあるんですね。
ほかにも
「ちゃんちゃらおかしい」
「大目に見る」
「うつつを抜かす」 などなど、いっぱいあります。
気になったら調べてみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。