前線とは わかりやすく説明すると?

科学

テレビで天気予報を見ていると「今日の日本列島は寒冷前線の影響で・・・」というようなことをよく耳にします。

前線には寒冷前線や梅雨前線などいろんな名前の前線がありますね。

中学校の頃に習ったような覚えがあるんですけど、うろ覚えというか忘れてしまってます。

前線っていったい何なのでしょうか。

今回は復習の意味も含めてそんなところを見てみたいと思います。

前線とは何?

前線のできかた

冷たい空気のかたまり(寒気団)と暖かい空気のかたまり(暖気団)がぶつかったとき、かたまり同士はすぐに混ざり合うのではなく、寒気団は密度が大きく重いために暖気団の下にもぐり込みます(お風呂のお湯の温度が、水面のほうが高いのと同じ理屈です)。

寒気団と暖気団の接触面を前線面といい、この接触面が地面と交わる線を前線と言います。

なお、英語では前線面はfrontal surface、前線はfrontと言います。

(引用:https://hp.otenki.com/5985/)

前線って気象に関するものだから空にあるものと思っていたんですけど、地表にあるものだったんですね。(もちろん、実際に線が引かれているわけではないのですけど。)

暖かい空気には冷たい空気よりも水蒸気が多く含まれています。

暖かい空気は前線面付近では冷やされて飽和水蒸気量が少なくなり、水蒸気でいられなくなった水分は雲になります。

そして、雲がたくさんできると雨となって地表に落ちてきます。

このように、前線が通過したあとには雨が降ることが多くなります。

前線の種類

前線といえばよく聞くのは寒冷前線と梅雨前線なんですけど、前線にはどんなものがあるんでしょうか。

前線には4つの種類のものがあります。

寒冷前線

冬になるとよく聞くやつですね。

寒冷前線は寒気団の勢いが強く、暖気団の下に潜り込んで暖気団を上の方に押し上げて進むときにできる前線です。

寒気団によって押し上げられた暖気団が上昇気流を作り、そこに短時間で積乱雲ができて急激(短時間)に強い雨が降ることが多くなります。

寒冷前線が通過するときは気温が急激に下がり、突風や豪雨、雷雨が発生することもあります。

 

 

 

↑寒冷前線の記号と進行方向

日本では低気圧の西側に寒冷前線ができます。

寒冷前線は冬によく耳にする言葉なのですけど気団が暖かいか冷たいかは相対的なものなので、季節に関係なく現れます。

温暖前線

温暖前線は寒冷前線とは逆に暖気団のほうが寒気団よりも勢力が強く、暖気団が寒気団を押すようにして進むときにできる前線です。

温暖前線が近づくと温度と湿度は共に上昇し、気圧が下がります。

温暖前線の前線面は勾配がゆるやかなため、広い範囲にわたって雲ができ、雨や雪が長い時間降り続くことが多くなります。

 

 

↑温暖前線の記号と進行方向

日本では低気圧の東側に温暖前線ができます。

閉塞前線

多くの場合、寒冷前線は温暖前線よりも進むのが速く、寒冷前線が温暖前線に追いついてしまったときにできるのが閉塞前線です。

追いついた寒冷前線の寒気の温度が温暖前線の寒気の温度より低い場合を寒冷型閉塞前線、逆に追いつかれた温暖前線の寒気の温度が寒冷前線の寒気より低い場合には温暖型閉塞前線といいます。

閉塞前線の近くでは上昇気流が強まり、積乱雲ができて豪雨となることが多くあり、天候としては寒冷前線が通過するときと似ています。

 

 

↑閉塞前線の記号と進行方向

停滞前線

停滞前線はその名の通り、寒気団と暖気団の勢いがほぼ拮抗しているため、その場に長く停滞する前線のことです。

同じところに長く停滞するため、そこにできた乱層雲によって雨が長期間に渡って降りやすくなります。

梅雨前線に季節性はなく、梅雨前線や秋雨前線は停滞前線のうちのひとつです。

 

 

↑停滞前線の記号

低気圧から伸びる寒冷前線と温暖前線はセット

皆さんは下記のような低気圧から寒冷前線と温暖前線が伸びる天気図を見たことがあるかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

(引用:https://www.jma.go.jp/jp/g3/)

この天気図は12月のものなんですが、この図のように低気圧(温帯低気圧)から前線が伸びるときには寒冷前線と温暖前線がセットになります。

低気圧の周辺では上から見た場合に反時計回りの風が吹いています。

 

 

 

 

 

 

 

(引用:https://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/kiatsutokaze-01.htm)

低気圧の北側(図では上側)には寒気団があり、南側(図の下側)には暖気団があります。

低気圧の西側では寒気団が暖気団にぶつかって寒冷前線ができ、逆に東側では暖気団が寒気団にぶつかるため温暖前線ができます。

時間が経過して低気圧が東の方へ移動するうちに、速度が速い寒冷前線が温暖前線に追いついて閉塞前線ができてしまうこともありますが、原則は低気圧から伸びる前線は寒冷前線と温暖前線の二つで、この二つはセットです。

このような低気圧を波動性低気圧と呼んでいます。

終わりに

高気圧や低気圧、前線といった気象用語は例えば「寒冷前線が進み・・」とか「(台風は)太平洋高気圧のヘリに沿って進み・・・」のように、実体がないのにあたかも物体であるかのように扱われますね。

目に見えるのは雲や雨や雪なんかで、高気圧も低気圧も前線も目には見えません。

そういった目に見えないものが台風の進路を変えたり、目に見える雲や雨を作るって不思議だなぁ~と思うのは私だけでしょうか。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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