思い出が美化される理由は?

人生も後半を迎えるころにはいろんなことを経験することになります。

何かのはずみで過去に経験したことを思い出したり、昔聞いていた音楽を聞いたりすると、それがイヤな経験でもフラれたときによく聞いていた音楽であっても懐かしさを感じますね。

その懐かしさはイヤな感じのものでななく、癒やされるというか心なごむものです。

思い出はどうして美化するのでしょうか。

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イヤな記憶は残りにくい

人は1日に6万もの情報に触れているそうですが、その多くはネガティブなもの。

その情報が記憶として残るわけなんですけど、自分に関する出来事も含めてイヤな情報を記憶としてたくさん残していたのでは心が壊れてしまいます。

そこでイヤな記憶は残さないように心の防衛本能が働いてストレスを減らしているのだそうです。

 

私の長男が高校生のときに自転車に乗っていて交通事故に遭いました。

横から車に衝突されて5メートルほど吹っ飛ばされました。

幸いなことに怪我は足の骨の骨折だけで済んだのですが、長男に事故のときの状況を聞くと「全く覚えていない」とのことでした。

命にも関わるほどの重大なことだったので、脳が記憶から消してしまったのではないかと思います。

長男は事故に遭ったことは覚えているものの、事故の前後数秒間のことは今でも思い出せないと言っています。

私の長男の件は極端な例かもしれませんが、イヤなことは記憶されにくいのは確かだと思います。

 

思い出すたびに鮮明になり美化される

学校の勉強で数学の公式や歴史の年代なんかは何度も思い出すことで忘れにくくなりますね。

このように、記憶は思い出すことによってより深く脳に刻みこまれます。

また、上で説明した「イヤな記憶は残りにくい」ということは、「記憶は美しいものにしたい」ということでもあると思います。

なので、思い出した記憶が美しいものならさらに美しく、そうでないものは自分に都合のいいように少々美しく脚色して再び脳内に記憶されるのです。

恋人にフラれた経験もあとから見ればいい思い出になるのはこのためでしょう。

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青春時代が美しいのは歳をとったから?

思い出は美化されますが、泣きそうになってしまう郷愁を誘うような思い出は青春時代のものではないですか。

社会人になってしばらく経ってから以降の思い出、昇進したとか転勤したとかの思い出はそんなノスタルジックな感情には結びつきません。

いわゆる「青春時代は美しかった」んですね。

これは年齢も関係しているんだと思うんです。

人は歳をとればとるほど記憶する能力は低下します。

記憶力のピークは18歳ころだということで、まさに多感な青春真っ只中の時期です。

このころに記憶したものは感情を伴って脳に深く刻み込まれ、何度も思い出しているとますます美化されて記憶されます。

そしてそのときに感情も増幅され、ノスタルジックな気分がますます強くなるというわけです。

青春時代のことってよく思い出しますし、すべてが懐かしい良い思い出なのは歳をとったせいでもあるんですね。

 

終わりに

皆さんにはノスタルジックな気分にさせてくれるものってありますか。

私は学生時代、深夜に勉強しながら聞いていたラジオ放送の『JET STREAM(ジェットストリーム)』がそれです。

この番組のCDが発売されたときにはすぐに手に入れました。

城達也さんの「遠い地平線が消え、深々とした夜の闇に心を休めるとき・・・・」というアナウンスを聞くたび、一生懸命に勉強していた当時が思い出され、心が休まります。

勉強机や本棚の配置、どんなラジオだったのかも手に取るように脳裏に浮かんできます。

でもこの記憶もきっと美化された記憶なんでしょうね。

だけど、美化された間違った記憶でも思い出すたびにホッとすることができるならそれでいいと思うんですが、どうでしょうか。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。