チューリップは種を作るの?花が終わったらどうすればいい?

毎年10月頃になると庭にチューリップの球根を植えています。

球根を植えながら不思議に思うのは、チューリップも花を咲かせる植物なのにどうして種を蒔いて育てないのかということです。

ひょっとしてチューリップは種を作らないんでしょうか。

また、花期が終わって球根を掘り出すと植えたときより小さくなっていたり、球根が分化してしまっていたりします。

花期が終わったらチューリップの球根はどうすればいいんでしょうか。

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チューリップは種を作るの?

すべての生き物の一番大きな本能は子孫を残すことです。

植物は種を作ったり胞子を落としたりして次の世代を残していきます。

チューリップも花が咲けば花びらの中におしべとめしべがあり、受粉すれば種ができてチューリップとして育ちます。

 

ただ、ここで厄介なことが重なっちゃうんです。

 

自家不和合性

めしべに花粉が受粉する仕方には自家受粉と他家受粉という二通りのものがあります。

同じ花の花粉がめしべに受粉するのが自家受粉、ほかの花の花粉が受粉するのが他家受粉です。

なぜ同じ花のなかで受粉しないのかとにいうことついては、他の花の花粉を受粉することで遺伝子の組み合わせのバリエーションが増え、多様な子孫を残す可能性が大きくなるからだと考えられています。

花を咲かせる植物の多くは他家受粉で、チューリップも他家受粉の植物です。

そして、同じ花の花粉を受粉しても種ができることはなく、これを自家不和合性と呼んでいます。

花を咲かせる植物には自家受粉よりも他家受粉のもののほうが多く、リンゴや梨などを植えるときに違う品種のものを近くに植えるのはこの自家不和合性があるためです。

 

自家不和合性を持つ植物が受粉して種を作るには、ハチやチョウなど昆虫の力を借りなくてはいけません。

ところがチューリップの花が咲くのは4月から5月のはじめにかけてで、昆虫はまだあまり活動していませんので他家受粉が自然に起きることはほとんど不可能です。

従ってチューリップを受粉させるには人の手で別の花から花粉を持ってこなきゃならないということになります。

 

成長の遅さ

チューリップの原産地はトルコのアナトリア地方と言われ、夏はほどんど雨が降らない乾燥した気候のところです。

そのため、かろうじて種ができて地面に落ちても湿度の高い日本ではほとんどが腐ってしまいます。

また乾燥保存して種からチューリップを育てようとしても、花が咲くまでは早くて5年という長い時間が必要になります。

これではチューリップを種から育てようという気が長い人はいないでしょう。

 

ちなみに、チューリップの品種は6,000以上も登録されていますが、これは人工授粉させて種を作り、長い時間をかけて新しい品種のものを作る「交雑育種」という方法によってできたものがたくさんあります。

ひとつの新種を作るのに20年もかかるそうですよ。とても個人が趣味でできることではありませんね。

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球根を大きくするにはどうする?

チューリップの花が枯れ、来年のためにと球根を掘り返すと球根が分化してしまっていてひとつひとつの球根が小さくなってしまいます。

↓ こんな感じです。

もともとは大きなひとつの球根だったのに、分化した球根に栄養を与えてしまって大きな球根も小さくなってしまいます。

もともとの大きな球根を母球、分化した球根を子球と言い、子球と作るのは他家受粉に失敗して種ができなかったとしても、子孫を増やそうとするチューリップの本能なんだそうです。

だけど小さすぎる子球は植えても葉が伸びてくるだけで花は咲きません。

小さくなってしまった母球も花が咲かないことがあります。

球根が分球するのは避けられませんが、母球と子球を少しでも大きくするにはどうすればいいんでしょうか。

球根を肥大させるには栄養分をしっかりためることが必要で、それにはめしべ摘みと追肥をすることです。

 

めしべ摘み

チューリップを種から育てるのでなければめしべやおしべは不要ですね。

そこで花が咲いたらめしべを取ってしまいます。(おしべも一緒に取るとなお良い。)

一番最初の画像でも分かると思いますが、めしべって結構太くてしっかりしています。

このめしべを維持するにはかなりに養分を使い、球根もその分ちいさくなります。

また、ひょっとして他家受粉してしまうと種を作りますので、そのときにも養分をたくさん使ってしまいます。

それを防ぐために花が咲いたら早い時期にめしべと摘んでしまいます。

 

追肥

花が枯れてもすぐに球根を掘り出すのではなく、追肥を与えて球根を太らせます。

これをお礼肥え(おれいごえ)と言いますが、球根を太らせるにはカリウムの配合が多い液肥を使うといいです。

ただ、あまり多くのお礼肥えを与えてしまうと球根が腐ってしまうこともあるので、与える頻度は二週間に一度くらいが適当です。

お礼肥えは6月頃に茎や葉が枯れてしまうまで与え、それから球根を掘り出します。

球根は茎や葉の栄養を吸収して太るため、その間は地中に残しておくのです。

販売されている球根は皮が茶色い色をしていますが、この色のときが掘り出すのに最適な時期なので、最初に掘ってみて球根がまだ白かったらもう少し埋めておきましょう。

 

めしべ摘みや追肥をしても球根はやはり小さくなります。

あまり小さい子球は花が咲きませんが、販売されているものより少し小さいくらいなら来年も花を咲かせてくれます。

小さい子球も来年になったら別のところに植え、花が咲いたチューリップと同じようにお礼肥えをすれば大きな球根に育ってその次の年には花を咲かせてくれるでしょう。(子球は乾燥してから母球と切り離します。)

 

掘り出した球根は湿気に弱いので、風通しの良い雨に当たらないところで保管しましょう。

品種ごとにネットに入れてラベルを貼っておけば、来年「これって何の品種だったっけ?」ということを防げますよ。

 

まとめ

  • チューリップは他家受粉で種を作る
  • チューリップは種から育てると花が咲くのに5年以上かかる
  • 球根は分化して数を増やすが小さくなる
  • あまり小さな球根は花が咲かない
  • 球根を大きくするには、めしべ摘みとお礼肥えをする
  • 小さな球根も植えてお礼肥えをすれば大きくなる
  • 球根は風通しの良い雨の当たらないところで保管する

春の花と言ったらやっぱりチューリップですね。

私も以前は花が枯れたら球根を掘り出していましたが、翌年に植えても花がさかないくらい小さくなってしまったものもたくさんあり、また買い足すということをしていました。

ところがめしべ摘みとお礼肥えをするようになって球根が大きくなり、翌年も花を楽しめるものが多くなりました。

花がない茎と葉だけのチューリップが花壇にそのままあるのはちょっと見た目が悪いんですけどね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。