先日、テニス仲間が「最近うつ気味でマインドフルネスの訓練をしている」と話してくれました。

マインドフルネスという言葉は最近よく聞くようになったんですけど、そのやり方は私がしている瞑想とほとんど同じです。

瞑想とマインドフルネスは何が違うんでしょうか。

 

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瞑想とマインドフルネスの違い

瞑想は日本人なら良く知ってると思いますが、座禅やあぐらをかいてするアレですね。

静かに座って意識を呼吸に集中させ、他のことが頭に浮かんだらまた意識を呼吸に戻すことを続ける、というのが瞑想です。

一方、マインドフルネスは過去の失敗や未来への不安などからくるストレスを軽減する瞑想を利用したトレーニングです。

 

瞑想と聞くと修行僧を連想して宗教色を感じますが、その歴史は古く、起源は今から4000年以上も前だとされていますから、仏教が起こるより前のことです。

これに対してマインドフルネスは、1970年代にMITの分子生物学者だったジョン・カバット・ジン教授が瞑想体験を通じて得られる穏やかな心境をストレス緩和に利用するために考案したもので、歴史はさほど古くありません。

 

目的の有無

それでは瞑想とマインドフルネスの違いは何かと言えば、瞑想には明確な目的がなく、マインドフルネスにはそれがあるということでしょう。

 

瞑想が僧侶たちの間で行われるようになったのは、仏教の開祖であるお釈迦様が今から2500年も前、苦行の末に菩提樹の下で瞑想して悟りを得たからです。

しかし、お釈迦様が得た悟りの境地というものがどんなものなのかはお釈迦様でないと分かりません。

それが何かを知りたくて修行僧はお釈迦様と同じような苦行を積み、お釈迦様と同じように瞑想をするわけです。

 

「悟りの境地とは何かという答えを求める」という目的があると言えばあるのですが、あるのかないのか分からない「悟りの境地」を探すなんて、目的がないのと同じようなものでしょう。

瞑想のために瞑想すると言ってもいいのではないでしょうか。

 

 

これに対してマインドフルネスは瞑想をベースとした一種のプログラムであり、心や身体の不具合を解消するという明らかな目的があります。

マインドフルネス(mindfulness)を日本語にすると「注意深さ」といった意味になるかと思うんですけど、何か一つのこと(呼吸)に深い注意を向けて不安に思っている事や心配事を頭の中から締め出し、心の平静を取り戻すことが一番の目的です。

「病は気から」という言葉があるように、心配事や不安はストレスとなって身体の不調を引き起こします。

瞑想することによって心を平静を取り戻し、心身ともに健康になる、というのがマインドフルネスの目的です。

 

 

近年では、グーグルやアップル、インテルといった世界に名だたる企業が社員教育にマインドフルネスを取り入れているそうです。

企業であるからには業績をあげなければいけないのは当然のことであり、社員が心の問題を抱えていては能力を十分に発揮できません。

マインドフルネスによって心を軽くして業務を遂行し企業の業績を伸ばす、つまりマインドフルネスは個人の問題の解消とともに、そこを越えた「企業の業績アップ」というところでも使われているわけです。

 

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効果はどっちが大きい?

マインドフルネスも瞑想もやり方はほとんど変わりませんので、そこから得られる効果も変わらないでしょう。

ただ、マインドフルネスのほうが「何のためにやっているのか」ということが明確なので、効果は多少大きいかもしれませんね。

と言うより、私たちに純粋な瞑想はできないと思います。

何故なら、私たちが瞑想をするのは何らかの効果を期待するからであって、それはもうマインドフルネスだからなんです。

何の目的もなく、永平寺の雲水のように何時間も瞑想のために瞑想するなんてことはできっこないからです。

私がやっていたのは瞑想ではなくマインドフルネスだったんです。

しかし、どちらにせよ瞑想することによる効果は科学的にも認められています。

 

精神的な効果

  • 集中力向上
  • 記憶力向上
  • 怒りの感情の抑制
  • 不安の軽減
  • 抑うつ気分の軽減
  • ストレスの軽減  など

 

身体的な効果

  • 血糖値・コレステロール値上昇の抑制
  • 高血圧の改善
  • 免疫機能の強化
  • 睡眠の質の改善  など

 

ただし、すべての人にこれらの効果が期待できるというわけでもなく、私の場合もよく眠れるようになったことは確かですが、それが瞑想のおかげなのかは確かめようもありません。

高血圧の薬も飲み続けています。

また、イライラする事も少なくなったんですけど、スピリチュアルな本に「誰かに怒ってイライラするのは、他人に感情をコントロールされているのだ」ということが書かれていて、意識的に怒ることを抑えるようになったからかもしれません。

いずれにせよ、マインドフルネスにあまり過大な期待をかけないほうがいいのかもしれませんね。

 

終わりに

瞑想を科学的に研究し、宗教色を取り去って普段の生活に活かそうというのがマインドフルネスです。

瞑想をするときには何も考えないことが大切、と言われますが、そんなことは無理ですよね。

「人間は考える葦である」のですから、考えるのを止めたら人間でなくなってしまいます。

何か雑念が湧いてきても、「あ、今こんなことを思ったな」と受け流し、また呼吸に意識を戻していくのがマインドフルネスのやり方です。

でも、お釈迦様が得た「悟りの境地」というのもどんなものか知ってみたいですね。無理でしょうが。

最後に悟りについて、受け売りですが私の好きな言葉をご紹介します。

 

悟りを得る前は、木を切って水を運ぶ

悟りを得た後も、木を切って水を運ぶ

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。