新湯が身体に悪い3つの理由!防ぐにはどうする?

日本人ってお風呂が大好きですね。

私もどんなに疲れていてもお風呂に入らない日はないですし、寒い冬なんかは一日二回、多いときには三回入ることもあるほど風呂好きです。

家でお風呂に入るときにはたいてい私が一番最初で新湯(あらゆ・さらゆ・一番風呂)に入るんですけど、新湯は身体に悪いって言いますよね。

今回は3つあるその理由とその影響を避ける方法をまとめました。

 

 

 

新湯が身体に悪い理由

1.温度差

暖かい時期にはなんてことないんですけど、寒い冬にお風呂に入るために裸になるときって結構冷たくて「早く浴槽につかりたい」って思いますよね。

実はこのときが危ないんです。

冬は脱衣場も浴室も冷えていて、特に新湯の場合には浴槽にお湯が入って間もないため、浴室や脱衣場は少しも暖まっていません。

それまで服を着て暖かくしていたのに服を脱いだために寒さが急に全身を襲い、血管が収縮して血圧が急激に上がって心臓に負担がかかり、心筋梗塞を引き起こす危険性があります。

また、寒いからと言っていきなり湯船につかると今度は皮膚近くの血流が一気に増え、脳や心臓へ回る血流が減ってしまい、動脈硬化が進行している人にはとても危険です。

このとき脳の血流減少によって失神してしまうこともあり、そのまま溺死してしまうなんてことも起こりえます。

このように寒い時にお風呂に入るときには気をつけなければいけませんが、特に新湯に入るときは二番風呂、三番風呂に比べて浴室や脱衣場の温度が低いため、服を脱いだときとそれまでの温度差が身体に悪い理由のひとつです。

「お年寄りを新湯に入れてはいけない」というのは、心臓や血管が弱っているお年寄りには危険だからなんですね。

 

2.お湯が薄い

浴槽に張ったばかりの新湯はキレイで本当に気持ちがいいものです。

でも、このキレイなお湯がクセ者なんです。

新湯は含有物が少なくお湯が薄いという状態で、そこに人が入ると熱が伝わりやすくピリピリした感じがします。

そして、浸透圧の関係で身体の皮脂やミネラル分などが皮膚からお湯に流れ出ていってしまい、そうなると疲れやすくなったり身体への負担も増えてしまいます。

これが二番風呂や三番風呂の場合だと、前に入った人の皮脂や汗の成分などが溶け込んでお湯がわずかながらも濃くなり、皮膚への刺激を和らげてくれて優しい湯ざわりとなります。

 

3.塩素

水道水には殺菌のために塩素が入っていて感染症や食中毒の予防に役立っていますが、この塩素は皮膚や髪など人体には悪影響を与えます。

「髪がパサつくのは水道水のせいだった」なんてシャンプーのCMもありましたね。

塩素は他の成分と結びつきやすく、ビタミンやミネラルや皮脂と結びついて皮膚から奪ってしまい、乾燥肌になりやすくなります。

水道水に含まれる塩素の影響には

  • 乾燥肌になる
  • 髪がパサつく
  • アトピーが悪化する
  • シワやシミができやすくなる

などお肌や髪の健康にとって見逃せない悪影響がたくさんあります。

新湯は皮脂などの不純物が少ないために塩素の影響が強く現れるため、身体に悪いと言われているのです。

 

その点を考えると、新湯でなくてもシャワーを浴びることでも塩素の影響をより強く受けてしまうということになります。

 

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新湯の影響を防ぐには

新湯が身体に与える悪影響を防ぐには、その原因を取り除くことです。

 

1.温度差を解消する

脱衣場で服を脱いだときに冷えることが身体に悪影響を与える原因になっているので、浴室や脱衣場を暖めておくことで温度差が解消できます。

ストーブやヒーターを使うことのほかに、浴槽にお湯を張ったらしばらくそのままにして水蒸気で部屋を暖めるのもいいでしょう。

また、いきなり浴槽につかるのではなく、ぬるめのお湯でかけ湯をしてから入ると急激な温度変化を避けられます。

 

 

私がたまにやるのは、浴室内は脱衣場よりも暖かいですから、脱衣場ではなくて浴室で服を脱ぐことです。

これだけでもだいぶ違いますよ。

 

2.お湯を濃くする

新湯は不純物が少ないために浸透圧が働いて皮脂やミネラル分が出ていってしまうわけですから、不純物を足してやればよく、一番簡単で香りも良くてリラックスできるのは入浴剤を入れることです。

 

 

また私達がよく飲む緑茶は入浴剤としても最適で、出がらしでも効果があり、我が家では出がらしのお茶っ葉をガーゼの袋に入れて浴槽に入れる、なんてことをよくします。

緑茶風呂は肌の健康に良く、保温効果も高いらしいですよ。

 

3.塩素を除去する

塩素を除去するために塩素を中和してくれる入浴剤もあり、そのほかに上と同じくお茶っ葉も塩素除去の効果があります。

ビタミンCも塩素と結合しやすいので除去効果はありますが、酸性のため金属部分が腐食しやすいので避けたほうがいいでしょう。

 

終わりに

お風呂に入浴中に突然死する人が毎年1万人以上もいるそうで、その多くが冬の寒い時期に発生しています。

この数は交通事故での死亡者数より多いのですから驚きですね。

入浴中の突然死の主な原因は心筋梗塞と脳卒中で、入浴する際の温度変化によって血圧に急激な変化が生じ、それが心筋梗塞や脳卒中を引き起こすと考えられています。

新湯のときは何もしなければさらに温度変化が激しくなりますので、その危険性がより高まります。

寒いときには新湯のときに限らず浴室と脱衣場を暖め、ちゃんとかけ湯をしてお湯もぬるめ(40℃以下)にして急激な温度変化を体感しなくてもいいように気をつけましょう。

リラックス効果も兼ねて入浴剤を入れるのもおすすめですよ。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。