日本には昔から季節を知る手がかりとして中国から伝わった二十四節気という暦がありました。

しかし、農家の人にとっては二十四節気だけでは正確に農作物の植え付け時期などを知ることができないため、日本独自で考え出された暦が雑節です。

節分や彼岸などよく聞く雑節もあるんですけど、半夏生(はんげしょう)という雑節はちょっと馴染みが薄いですよね。

ここでは半夏生とはどんな日なのか、2018年の半夏生はいつか、半夏生にタコを食べる理由についてご紹介しています。

 

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半夏生とは?

雑節は農家の人のための季節を知る目安となるために定められました。

半夏生は「田植えを終える」という目安の日になり、半夏生を過ぎての田植えは秋の収穫が減るとされていて、夏至から数えて11日目に当たる日、またはその日から5日間をいいます。

5日間という期間が設けられているのは、昔の田植えは手作業の重労働であったため、田植えを終えたら5日間は農作業を休んで身体を休めるという意味もあったからです。

 

2018年の半夏生はいつ?

夏至の日付は年によって6月21日と22日のどちらかですが、2018年の夏至は6月21日です。

従って、2018年の半夏生は7月2日(~6日)ということになります。

 

 

半夏生の名前の由来

半夏生という雑節の名前は七十二候(しちじゅうにこう)から持ってきた名前です。

七十二候というのは二十四節気をさらに細かく分け、気候の変化を知る目安とされているもので、二十四節気と同じく昔の中国で作られたものです。

日本と中国では少し気候が違うので、日本で使われているのは明治時代に改定されたものです。

 

二十四節気の夏至から小暑までを細かく分けたものの中に半夏生(はんげしょうず)があり、雑節の半夏生はこれと同じです。

半夏(別名:カラスビシャク)という植物がえ始める頃、という意味で半夏生と呼ばれています。

 

 

カラスビシャクはサトイモ科の植物なんでそうですけど、家の畑でもあまり見たことはないですね。

雑草なので気にかけていないだけなのでしょうか。

 

半夏生という名前そのもののドクダミ科の植物もありますが、雑節の半夏生はこの植物から取ったのではなく、半夏生の頃に咲くから植物のほうが雑節の半夏生から名前を取ったんです。

 

 

また、この植物は葉の一部を残して白く化粧したようになるから半化粧と呼ばれるようになり、それが半夏生となったのだとも言われています。

植物の半夏生は成長すると高さが50センチ以上にもなり、観賞用として庭園なんかに植えられるそうです。

京都の天龍寺や等持院の庭園なんかに植えられているのを見ましたが、農家の人にはあまり縁がなさそうな植物ですね。

 

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半夏生にタコを食べる理由とは?

お正月にはおせち料理、初午(はつうま)にはいなり寿司、春のお彼岸にはぼた餅・・・と、日本ではその季節折々にいただく行事食があります。

そして、半夏生の行事食といえばタコです。

これはおもに関西地方に伝わる風習だそうですが、関西人でない私も知っています。

どうして半夏生にタコを食べるようになったのでしょうか。

半夏生は豊作を願う農家の人にとって重要な雑節です。

タコは足に立派な吸盤を持っていて、海底の岩に吸い付きます。

また、長い足をぐーんと伸ばして食べ物を捕らえます。

そのことから

農作物の根がタコの足のようにぐーんと地中に伸びてしっかり張るように

という願いを込めてたこを食べるようになったそうです。

 

 

タコにとっては半夏生は厄日ですね。

 

タコ以外のものを食べる風習も

所変われば品変わるで、半夏生の日にタコ以外のものを食べる風習がある地域もあるようです。

鯖(さば)

福井県大野市では、江戸時代に藩主が田植えが終わる半夏生の頃に体力回復のために鯖を食べることを推奨したところから、今でもこの風習が残っていて焼き鯖を食べる家庭があるそうです。

 

 

お餅

奈良では田植えと小麦の収穫が一段落する半夏生の頃に、収穫した小麦を使ったお餅を作って田の神に供え、農家でもそのお餅をいただくという風習が残っているところがあるそうで、このお餅を半夏生餅と呼ぶそうです。

 

 

うどん

讃岐うどんで知られた香川県では半夏生のころ、麦刈りや田植えが終わった労をねぎらうためにうどんを打って食べる風習があります。

そのことにちなんで香川県生麺事業協同組合(現在は本場さぬきうどん協同組合)が、1980年に7月2日をうどんの日に制定しました。

 

 

終わりに

私の家の周辺では田植えの時期がどんどん早くなり、ゴールデンウィーク明けには多くの田んぼで稲の苗が整然と植えられている姿を目にします。

6月まで田植えがずれ込むなんてことはほどんどありません。

機械化が進んだおかげで1日か2日ですべての田んぼの田植えが終わってしまいます。

でも、田植え機がなかった1970年ころより前には田植えは手作業でずいぶん時間がかかる農作業でした。

だから半夏生前には田植えを終わらせなければいけない、なんてことが言われたんでしょう。

今は機械を使ってあっという間に田植えが済んでしまいますから、そんなことを気にしなくても大丈夫です。

半夏生という雑節が、みんなの頭の中から消えてしまうのもそんなに遠い先のことではないのかもしれませんね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。